OGIMOノート~家族のためのモノづくり~

OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~

重度障害の息子を持つ父親エンジニアの備忘録。自作の電子工作おもちゃ/リハビリ器具/ロボット関係の製作記録、思った事を残していきます

Maker Faire Tokyo 2023出展情報 (ブース紹介)


出展情報

2020/10/14(土)~15(日)に東京・ビックサイトで開催される
メーカーイベント Maker Faire Tokyo 2023に個人として出展予定です。


makezine.jp


私は、『家族&誰かのためのモノづくり』というテーマで、
障害を持った息子や家族のために作った自作リハビリ機器・改造おもちゃ、
そして友人ら&障害当事者の方々と一緒に開発してきたアシスティブテクノロジー機器を出展予定です。

自己紹介はこちら
ogimotokin.hatenablog.com


以下が公式サイトでの私のブース説明になります。
makezine.jp


なお、今回はまさにコンセプト通り
「家族全員(妻&子供達)での展示会参加」
を行っています。まさに家族全員がチームとして展示会を楽しみます!
原点である息子氏の実際の様子(開発物をどの様に使っているか)なども見る事ができるかと思います。

今回の#MFTokyo2023 では、「アシスティブテクノロジー(AT)」カテゴリとして、
以下の12作品を出展予定です。


弊ブースの特徴は、ずっと変わらず
「障害を持った方など必要とする人のニーズ目線で日常的に使える事を目指した個人モノづくり活動」

Maker Faire用に準備してきたという訳ではなく、
子供や家族、友人らが喜ぶから、成長に必要だから、困りごとをなんとかしたいから、作り続けてきたモノ達をこの機会に展示するスタイルをとっています。


すべての作品は触るのOK、体験して遊んでみて欲しい、という想いで出展しています。

たくさん体験して、子供達にとってお気に入りのものや、新しい可能性が見つかれば嬉しいです!

また、隣接のブースでは、
同じオンライン研究部「オリィの自由研究部」のメンバーが出展しているので、
弊ブースと合わせてご覧頂ければ嬉しいです。

① MFT新作一覧

①-1: 魔法のバリフリガチャ&娘イラスト「にっこりんver.2」缶バッチ販売

手が不自由で普通のガチャが回せない息子や子供達にも自分でガチャを回すワクワク感を味わって欲しい!想いで製作

そこに加えて、
イラストレータを目指す娘に「自分の描いたモノを誰かに手に取って貰える体験」を作れないだろうか、とガチャのコンテンツに娘イラストグッツを展開

詳細は以下のまとめページをご覧ください!
[


我が家の家族チームでの開発活動の象徴ともいえると思っております!
是非とも、ブースにて体験&購入頂ければ嬉しいです!
(娘や息子もブースにてお出迎え予定!ぜひとも本人から買ってあげてください!)


①-2: 楽器&ライフアシスト「アームワンダ」

息子を始め、肢体不自由な子供達にリアル楽器演奏を楽しんで欲しい!
「おぎモトキ」×「オリィの自由研究部(β)」で取り組んできたハンドベル等のリアル楽器を演奏するために製作した装置。


・ 特別支援学校の子供達との子と一緒に楽器を演奏して一緒にライブを体験したい
 (オンライン研究会「オリィの自由研究部(β)」から生まれた音楽Project)

[製作物]

詳細は以下のまとめページをご覧ください!


MFTブース内には、いくつかのアームワンダのバリエーションや固定治具なども展示予定。
「スイッチを押したら動く」このシンプル機能を、支援現場で使いやすくするための工夫の数々をぜひ見て行ってください!


また、隣のブースでは、オリィ部自由研究部オンライン図工室のメンバーが
「アームワンダ応用事例」とした開発品を展示しておりますので
合わせて体験くださいー!

①-3: 【アームワンダ×EyeMoT】視線でリアル楽器演奏

指が動かない子供達とも一緒に楽器演奏をできる様にしたい!

そこで、業界有名な視線入力訓練ソフト「EyeMoT」とコラボ!
「アームワンダ」を「EyeMoTボックスアプリ」から直接操作する事ができ、
簡単に視線操作を使った楽器演奏など物理デバイス操作を試す事ができます!

[重度障害児支援システム EyeMoT シリーズ]

ブース内に視線入力装置も設置予定なので、ぜひ「見るだけで」演奏できる体験、感じてみてください!


①-4: 【アームワンダ×インスタコード】スイッチ一つでギター演奏体験

知的障害のある子供達にも、ギター演奏体験をできる様にしたい!

電子楽器業界で人気&勢いのあるインスタコードを使って、
指先操作だけでギターを鳴らせる仕組みを作ってみました

MFT2日前に出来上がったばかりのプロトタイプのため、
安定稼働などには課題がありますが、どの様な可能性を秘めているかを一緒に考える機会になればと思い、出展する事にしました!

どの様に進化させていったら面白いか、
是非とも現物見てアドバイスください!


②機能進化

②-1: あいさつ&じゃんけんロボハンド 『とものて』

[目的] 息子&友達向け
・小学校へ入学した息子がクラスの子供達と打ち解けるきっかけを作りたい
・言葉を話せない息子が自分の意志で「友達とあいさつする事」を習慣づけていきたい

[製作物]
ボタンを押すと「おはよう」「バイバイ」等、自分の口&手の代わりに可愛く挨拶してくれるロボットハンドを製作。

それから3年すぎて、息子自身も自分の力でコミュニケーションができる様に

そこから、「うちの子も使ってみたい」という声を頂き、
当事者家族へカスタム量産 製作展開中

[コメント]
開発きっかけは、吉藤オリィさんと一緒にSMAの女の子が自分の意志でじゃんけんするためのロボットハンドです。

それが3年経って、我が子の就学に向けたコミュニケーションツールに進化した!
友達の困り事を解決するため試行錯誤して作ったツールが、こうして我が子の成長に繋がってく素敵なループ!

既に20台近くユーザ提供して、必要なアクション数も40個くらいまで増えてきました!
今回は、ユーザー提供からのフィードバックで得られた新しい操作コントローラも展示予定。


②-2: 歩行リハビリエンタメシステム「Melody Shoes」

息子の歩行リハビリのモチベーションを上げるために作ってきた電子靴システム。
今回は支援学校からの製作依頼に合わせて、システムを大きくリメイクし、外部提供できるレベルまで完成度を高めました。

また、光や音だけでなく、ロボットやiPad/PCゲームとの連動機能も追加開発しました

本システムの詳細や開発への想いはこちら↓
protopedia.net

また、先日実施されたM5Stack コンテストでは「研究アイデア賞」を頂きました!

https://twitter.com/ogimotoki/status/1712072401927000202

MFTでは、輸送の都合上、息子が使っていた歩行器(SRC)は持ち込めなかったため、代わりに大人用折り畳み歩行器を使って再現予定。


②-3: オンラインボッチャシステム

2020年オリィ部から始まり、仲間達と一緒に作り育ててきたオンラインボッチャ。
(一社)オンラインボッチャ協会 – 楽しいを、あきらめない

今年はなんと、全国の支援学校を巻き込んだ業界初の全国大会(企業スポンサー)の2回目が開催されました!

本製作装置が公式機体として約1か月に及ぶ大会に使って貰うため、大幅に改良リニューアル。
既存ボッチャランプに後付け可能なシステムを構築しました。

本装置も少しずつ台数を増やして、埼玉・兵庫・大阪で稼働中。
展示ブース内に、リニューアル版オンラインボッチャランプを展示中。



③ 人気作品の再展示

②-1: スイッチで選ぶ「かおす魔改造どうぶつさん」

[目的] 息子向け
・知的にも遅れのある息子の好奇心をこじ開け、自分の意志で「選ぶ」行為を楽しく経験できる様したい


[製作物]
「ふつう」「ぼうそう」「かおす」の3モードをスイッチで選択すると、激しい動きになる(笑)
簡単な技術で、子供や大人を、笑顔にしてくれる魔法のくまさん

スイッチに応じて、使う電池の本数を電子回路で切り替えるというシンプル製作

[コメント]
毎年 どの作品にも負けないくらい絶大な人気だった「暴走どうぶつシリーズ」。
最近では、「魔改造×動物ぬいぐるみ」は某番組やいろんな個所で注目を浴びておりますが、
私の製作した暴走シリーズは
「非エンジニアでも簡単に使える&楽しめる簡単魔改造が特徴です

実際に、非エンジニアである療法士の先生に作り方を教えたら、簡単に量産されていました。

イベント限定やバズり目的でなく、
療育現場や日常で使えるモノを目指した実用魔改造



②-2: パリピ改造くるくるチャイム

[目的] 息子向け
・ボール転がしが大好きな息子の好奇心を広げたい
・息子の指先を使うリハビリ練習を自主的に行う様に仕掛けたい

[製作物]
くるくるチャイム内部に、測距センサーを埋め込み、ボール位置を検知させ、ボール位置に合わせて、LEDテープ& 効果音を鳴らすという追加改造


詳細な製作方法は以下を参照ください。

ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
2020年1月に製作して以降、お気に入りのおもちゃの一つとして、遊び続けてくれました。
おかげで筐体は傷だらけですが、今でも安定して動いてくれてます。

地味ですが、こういう既製品改造は「日常使用のためのモノづくり」のアプローチに適しているので、
その観点でのサンプル紹介です。


③-3: ボール転がしで鳴らす8音ベル演奏装置

[目的] 息子 & 友達向け
・昨年の息子の療育園最後のクリスマス会で、肢体不自由の同級生8人で何か演奏体験をできる様にしたかった
・手を動かすのが苦手な子供も、自分の意志で演奏する機会を作りたい

[製作物]
・8個のハンドベルを8個のスイッチで鳴らします(ハンドベルを持てなくても指先一つで演奏可能)
・8個のスイッチが全部押されると自動演奏が始まる点灯式モードも用意。



③-4: ポータブルM5エレベータパネル ver.3

入院中のお子さんのために製作した病室内で遊べるポータブルエレベータパネル。
「エレベータ好きの我が子にプレゼントしたい」との相談を頂き、更に追加機能を加えてカスタマイズして提供しました!

2021年M5Stackコンテスト受賞作

③-5: 娘のイラスト具現化ネコちゃん電動貯金箱

①-1の「魔法のバリフリガチャ」のお金集金用に活用!可愛い鳴き声に注目!

魔法のバリフリガチャ ~すべての子供に、ワクワクのガチャ体験を~

手が不自由で普通のガチャが回せない息子や子供達にも、自分でガチャを回すワクワク感を味わって欲しい!
簡単な手回しジェスチャー&福祉スイッチを使って出来る電動ガチャ 『魔法のバリフリガチャ』

これまでの取組みを ProtoPedia にまとめました!
よければご覧ください!

protopedia.net



■魔法のバリフリガチャ関連の過去X(Twitter)情報まとめ

「家族のため」から、「必要としてくれる誰か」のためのモノづくりへ [OGIMOテック開発室]

ブログとしてはご無沙汰しております!
日々の活動などについては、本ブログに連動している X(旧Twitter)で発信しておりますので、是非そちらをご覧頂ければ嬉しいです!


今後、イベント出展の機会も増えるので、少し整理した情報をブログでも整理して公開しようと思っています。

今回は、新しく活動を始めた
『必要としてくれる誰か(当事者/家族/支援者)向けの開発活動(OGIMOテック開発室)』について、少しその想いを書きたいと思います。

現在、私は個人活動としてのモノづくりは3つの軸で活動しています。
① 障害を持った息子や家族のためのモノづくり
② コミュニティ活動
③ 障害当事者/家族・支援者のための開発

ogimotokin.hatenablog.com

これは、①や②で、家族や友人向けに開発した一品モノの研究開発品を、
同じ様な困りごとを抱えた当事者・ご家族・支援者に向けて、カスタマイズ製作&提供する活動です。

現在、この取組みのための屋号として
『OGIMOテック開発室』
として活動を進めています。

ロゴ製作 : Daichi Sugimoto


最近、積極的に始めた本依頼製作活動。

特に、最近 2023年8月に一般公開した『アームワンダ』というデバイス
障害を持った方に向けた楽器演奏&製作支援のための「押す」「ひっぱる」を簡単にできる発明品。
これが福祉関係者・当事者関係に大人気で、強いニーズを感じています。

protopedia.net

また、あいさつ&じゃんけんロボハンド『とものて』
こちらも、息子と同じ重度障害を持った子供達のコミュニケーションリアクション装置として人気となり、多くを製作量産してきました。





特にECサイト等への提供はせずに、FacebookやXなどのSNS公開のみ、購入などを希望される方はDM連絡で受け付ける形式をとっているのですが、
アップデート公開1ヶ月半経った今でも新しい問い合わせが来ている等、必要としてくれる方にとってはとても魅力的な発明品となっています。

必要としてくれる人の役に立てれば、という想いで、本業後のプライベートの時間を使って、少しずつハンドメイドで製作を進めてきました。
(既に2023年8~9月の2か月間で30台近くのハンドメイド製作してきました)

私が本業で所属している会社はいわゆる大企業、その中にいると
「そんなの自分で作らなくても、どこか事業部に提案して商品化・事業化したら?」
等と口をはさむ人達がいたりもします。

大企業内だと
「100人中1人のためになるモノよりも、1万人中100人のためになるモノに価値がある」
という価値観な事が多く、そのためにはプロセスを踏んでちゃんとした商品化/事業家が必要というニュアンスです。

しかし、その様な話を聞く度、
「真に必要とする人に届けるために、量産商品化や事業化は単に手段の一つでしかないのになぁ」
と感じてなりません。

そして、これは自分の主観なのですが、
ほんとうに必要なユーザは、
時間をかけて完璧なモノを2年後でなく、
来月の子供の運動会や発表会に使えるモノ

を必要としてる事が多いと思います。

当事者家族である自分が感じてきた事。

子供の成長を考えると、
2年なんて待ってられない

例えば、息子であれば、
小学校4年生の運動会は今この瞬間しかない訳で、そこで出来る事をやらせてあげたいというのが親心


ならば、難しく考えず、
今提供できるモノを提供すればよいだけ

なので、1人でも必要としてくれる人がいれば、
こうして手を動かし、ハンドメイド品質でもいいからとにかくすぐに動くモノを作って提供して、
早くその子に使って貰いたい

                                    • -

本業のロボ開発や実証現地を飛び回る傍ら、
障がい児の子育てもしながら、
家族のためのモノづくりをしながら、
最近では当事者向け支援機器の依頼製作も行ってる今日この頃


全力で走ってる時は無心夢中だけど、
ふと時間余裕ができると
「なんで、自分こんなに無理して頑張ってるんだろう?」
と改めて考えてしまったりもします。

最初は
「エンジニア✕障害当事者家族である自分だからこそ出来る事を見つけたい」
という想いからスタートしてた活動

これは私の経験からの主観ですが、
エンジニアの多くは技術や難しいモノ・チャレンジしがいがあるモノを作る事自体が大好きで、ほんとの意味で当事者目線/現場目線で開発を回せる人ってほんの一握りだな、と思います。


また、一方で、福祉系支援者・専門家であっても、その当事者の日々生活に密着するレベルでその困り事を捉えれる人もほんの一握りだな、と思っています。

その両方をフォローできる
「エンジニア✕障害当事者家族」
は私自身の強みだし、日本国内を探しても希少価値なんだろうな、
と実感してきました。

そんな立場となった自分だからこそ
同じ困りごとを抱えてきた家族の悩みや不安はめちゃよくわかるし、
だからこそ寄り添ってできる事があるはずで頑張らなきゃ、
と自分勝手ながらの使命感を感じてる最近

これまでの活動では、自分の最も大切な人達の世界がよくなればとの想いでスタートしてきました。
そして、
そこで生まれたモノを私達の世界だけで閉じてしまっては勿体ない
とも感じる様になってきました。

息子や家族きっかけ向けでモノ達やそこで生まれた技術ノウハウが、
例えば、別のご家庭のお子さんの4年生の音楽会で始めてタンバリンにチャレンジできる手段になって、「すごい!できたね!」って、その子や周りの人達が一緒に喜んでる
そんな光景に繋がってくれたら、
ほんと頑張って良かったって思える気がしています。



そんな想いでスタートしはじめた『当事者/家族/支援者向けの開発活動/OGIMOテック開発室』
もしよければなんらかの形で応援して貰えたら嬉しいです!

【まとめ】2022年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~

2022年もいよいよ終わりを迎えます。

これまでの活動の整理として、今年2022年に取組んだ事・開発したモノをざっと整理してみました。

なお、過去3年の製作物まとめは以下です。

【まとめ】2021年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~
【まとめ】2020年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~
【まとめ】2019年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~


★は特に思い入れ深いモノ

今年の活動概要

今年は、この3年で息子や家族向けに作り育ててきた開発品を、
 ・より実用面で使える様にリメイク
すると同時に
 ・必要としてくれる方にその方専用のカスタマイズ&依頼製作
の形での「誰かのためのモノづくり」活動にシフトしてきました。

2022年実績として、合計20件ほど家庭外へ提供させて頂きました!

その分、新規開発に関する製作頻度は減りましたが、基板製作・耐久性を考慮した外装設計など個人レベルで量産していくためのノウハウを多く得る事ができました!

何よりも提供した後のリアクション
「これ、めっちゃありがたい!」「順調に活用してます!」
という声を頂けるのが何よりも嬉しく、私にとって最高の開発エネルギー源になっています!

自分のモノづくり技術が誰か大切な人たちの役にたっているという実感が、
変わらず私のモチベーションの源です!


本業では、搬送ロボットの実用化に向け、様々な実証トライアルを繰り返してきています!
情報セキュリティの観点上、社内活動の話はできませんが、社外実証(リリース発表済)で情報公開されているものも増えてきており、その話に絡めて個人的な想いを発信させて頂いています!

本業で取り組んでいる移動ロボット技術を、体が不自由な息子や移動に困難な人達の将来の移動支援技術に繋げていきたいという個人的想いで、本業も個人活動もうまくリンクしていければと個人的に強く思っています


現地出展イベント

■キッズフェスタ2022[4月] with 東京都理学療法士 小児部


Maker Faire Tokyo 2022[9月]


■GUGEN2022 [12月]
日本最大級のハードウェアコンテスト、決勝審査会で現地展示させて頂きました。
一般からの事前応募では190件もの「欲しいね」を頂きました(全体で5位)。
ありがとうございました!


https://gugen.jp/subscriptions/work/1220


オンラインイベント

■ProtoPediaの時間[6月]


■ヒーローズリーグ2022 キックオフイベント


■ヒーローズリーグ2022 [12月]
日本最大級の開発コンテスト、昨年に引き続き参加。
CIVICTECH部門(市民課題解決) のプレゼン大会で優勝させて頂きました




メディア関連

本年は、M5Stack関連の技術書籍の執筆に参加させて頂きました。




コミュニティ活動

2020年5月~ 分身ロボット・吉藤オリィさんとそこに集まる面白い仲間達と
オンラインコミュニティ「オリィの自由研究部(オリィ部)」
に2022年も変わらず参加して活動しています。
私は副部長として参加させて頂き、各種プロジェクトや各種オンライン配信(2回/月)・モノづくり活動に参加させて頂いております。

community.camp-fire.jp


障害を持った方などの抱える身近な困りごとを解決するアイデア検討/モノづくり/体験イベントをユカイなメンバー達でワイワイと取り組んでおります。この1年は、第二の本業になるくらいに様々な活動を進めつつ、参加されているメンバーの「暖かいリアクション」に支えて頂いています。
(オリィ部プロジェクトに関連したモノのうち、外部公開されているモノは後述の開発リストに記載していきます)


①息子(肢体不自由児)向けアシスティブ機器

(1-1) ★あいさつ&じゃんけんハンド [8月]

しゃべる事ができない息子の小学校生活でのコミュニケーション用に製作したロボットハンド。
2年間使った後、今年の夏にリニューアルしました。

息子の実際の活用の様子(No Lookで操作できる程に!)

USJのマリオワールドでも大活躍でした!

本あいさつじゃんけんハンドは、息子と同じ症例を持つお子様向けの依頼製作も多く頂いており、
個人レベルで量産製作も進めています




(1-2)★ スイッチ操作で奏でる楽器演奏アーム [6月]

オリィの自由研究部で取り組んできた肢体不自由児者がハンドベル等のリアル楽器を演奏するために製作した装置。

「世界ALSデーin NAGOYA みんなでゴロンしよう」のイベントで、
現地来場者と一緒にハンドベル演奏を楽しむため、
初心者を含めた15人以上の製作メンバーで計40台以上の装置ハンドメイド量産を行いました!
youtu.be

本装置は、楽器演奏だけでなくビール注ぎなど肢体不自由児が「自分でできる事」を広げるツールに応用できそうで、
支援学校やデイサービス等の場所で活用頂いています。
現在のところ直接的な依頼に対して受注製作ですが、一般提供に向けて準備中





(1-3)★ 歩行リハビリエンタメシステム Melody Shoes [11月]

息子の歩行リハビリのモチベーションを上げるために作ってきた電子靴システム。
今回は支援学校からの製作依頼に合わせて、システムを大きくリメイクし、外部提供できるレベルまで完成度を高めました。

また、光や音だけでなく、ロボットやiPad/PCゲームとの連動機能も追加開発しました

本システムの詳細や開発への想いはこちら↓
protopedia.net

本装置は、息子向けとしては一旦役目を終えましたが、必要としてくれる人がいるならばその方に届けれる様に、開発&改良を来年以降も続けていきたいです!


(1-4)★ スイッチ&遠隔から操作できるドリンクサーブ装置 [7月]

息子にビールを注いで欲しい想いから生まれた装置

この装置は、手元の福祉スイッチだけでなく、分身ロボットOriHimeからも制御できる機能を追加しました。

本装置ですが、現在では分身ロボットカフェDAWNの研究員(常連さん向け)イベントにて
遠隔ビールサーブとして導入&活用頂いています!

息子向けに作った技術が、こうして別のところで活かされていって嬉しい限り


(1-5) 肢体不自由児も遊べるDX日輪刀アームロボット [4月]

肢体不自由の子供達も「鬼滅の刃」などの必殺技を出せる様にしたい想いで製作

キッズフェスタやMaker Faireで多くの子供達に遊んでもらった人気作



(1-6) 肢体不自由児も遊べる電動ガチャガチャ [10月]

手を使うのが苦手が子供もガチャガチャを回せる様にした想いで製作

本装置はまだ試作段階ですが、クローズドなイベントで活用。
次の展示イベントで子供達に遊んで貰える様に、他の機能も仕込み中!


② 移動ロボット/モビリティ関連

(2-1) 子供移動支援モビリティToMo-bility

昨年に開発した息子の手動車椅子の電動化モビリティ。今年は小学校内に設置させて頂き、学校の授業や運動会で活用して貰いました。


本システムの詳細や開発への想いはこちら↓
protopedia.net



(2-2) ROS対応移動ロボットベース台車

2022年前半に精力的に製作した移動ロボット。子供くらいの体重ものを積載する事が可能なアルミフレームベースの二輪独立移動ロボット。

実は5台ほど量産製作して研究開発用として利用して貰っています!
とある移動ロボットのベースや現場実験用途に活用頂きました!
来年は屋外走行可能なToMo-bilityと組み合わせた移動支援技術として大型改良予定!



(2-3) OriHime屋外移動システム [4月]

分身ロボットOriHime×子供移動支援モビリティToMo-bilityを組み合わせた屋外移動システム。
本装置を使って、遠くにいる友人らと一緒に遠隔移動実験を繰り返してきました!

・OriHimeによるお花見&公園散歩

・OriHimeによる移動販売実験

・OriHimeで砂浜走行実験

来年はToMo-bilityの進化に合わせて、こちらも大型改良を検討中!


(2-4) 遠隔操縦型 ボッチャ移動ロボット[1月]

仲間達と取り組んできたオンラインボッチャシステムの応用事例の実験の一つ。
ボッチャの投球台(ランプ)を(2-2)ロボットに搭載して、遠隔から一緒にボッチャを楽しめる仕組みを研究しました




③ 誰かのためのモノづくり

(3-1) ポータブルM5エレベータパネル ver.3[9月]

昨年に製作した入院中のお子さんのために製作した病室内で遊べるポータブルエレベータパネル。
「エレベータ好きの我が子にプレゼントしたい」との相談を頂き、更に追加機能を加えてカスタマイズして提供しました!



(3-2) オンラインボッチャ装置 (ver.4)[9月]

2020年オリィ部から始まり、仲間達と一緒に作り育ててきたオンラインボッチャ。
(一社)オンラインボッチャ協会 – 楽しいを、あきらめない

今年はなんと、全国の支援学校を巻き込んだ業界初の全国大会(企業スポンサー)が開催されました!


本製作装置が公式機体として約1か月に及ぶ大会に使って貰い、子供達による熱い戦いをサポートさせて貰いました!

また、病院に入院している子供達に使ってもらう取り組みも進めてきました。

本装置も少しずつ台数を増やして、埼玉・兵庫・大阪で稼働中。

どんどんと広がってきているオンラインボッチャ。

遊んでくれる子供達のためにも、装置の提供/開発活動を続けていければと思います!



本業(搬送ロボット開発)

東京丸の内でのビル内外ロボット配送実証[2月]
ロボットが弁当やドリンクを宅配。三菱地所が目指す「ロボットフレンドリーなまち」 - PC Watch

日本初の完全遠隔監視・操作型の公道走行許可[4月]



つくば市でのスーパー配送サービス [4月]


搬送ロボット「ハコボ」によるビール販売 [7月]




搬送ロボット「ハコボ」による移動販売@東京・丸の内 [12月]



こうしてエンドユーザーに触れてもらえる機会の多くに立ち会う事ができて、とても充実していました!


 


終わりに

いつもの事ながら、製作物の紹介がかなりの長文になってしまいました。

今年は、我が子のために開発してきた技術を使い「誰かのため」にアウトプットしていく活動を広げる事ができたなぁ、と思います。
必要としてくれる人のために、来年も提供していく形を続けていきたいと思っています!
一方で、小学生の折り返しを迎える我が子向けのデバイス開発にも注力したいと思っているので、
その両立の仕方も課題になってきそですね。

また、本業についてもエンドユーザーに触れてもらえる機会が多くあった年だったと思います。
個人的に、直接的な福祉分野とは少し違う領域から切り込み、長期観点で「息子の様に移動が困難な人たちの世界を広げる」可能性を作りたい、と取り組んできました!
その代わり、超直接的な困り事解決は、個人でやってしまおうというスタンスです


本業でも
個人モノづくりでも
友人らとのモノづくりでも
自分の想いは変わらず

息子や家族、障害を抱える誰かの日常に役に立てるモノを作りたい

いつの日か、
これらの取り組みがすべて交差しながら
やりたかった事にすべて繋がっていく事を信じて、
来年も頑張っていきたいと思います!

いつもfacebookTwitter、リアルやオンラインで、様々な暖かいコメントやリアクションをありがとうございます!
ワタシや私たち家族もたくさん支えられています!

本当にありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!

【書籍執筆】アイデアをカタチにする! M5Stack入門&実践ガイド (技術評論社)

■アイデアをカタチにする! M5Stack入門&実践ガイド (技術評論社)
「大切な人に向けたM5stack自作支援機器」として一部を執筆させて頂きました


↓↓購入先リンク


3/26に発売になりました!


私が普段取り組んでいるモノづくり製作内容に関する文書を掲載頂く事になり、
大きく3つ
①M5Stackで作る個人専用ゲームコントローラ
②M5Stackで作るイルミネーション歩行器/車椅子
③M5Stackで作るプラレール操縦ユニット

を記載しました。

実は執筆自体は2021年初めに実施した文章なので、情報としてはやや古めですし、新しいデバイスの搭乗等やスキル進化により、もう少しうまい作り方や代替手段もある気がします
(特にゲームコントローラに関しては、2020/11に登場したFlex Controllerがすぐ使える実用性の観点でお勧め。ただ、今回掲載させて頂いた物理リモコンハック+M5Stackでシンプルな入力に間引く方法は、いろんなリモコン機器に応用しやすいため、今回は製作事例として掲載させて頂いています。)

M5Stack✕障害支援機器の活用事例として、今回実名で参考書表紙に掲載して頂く事になり、大変光栄です!
(まさかの工学専門書(電子工学書籍)に自分の名前が載る日が来るとは、1人のエンジニアとして一つ名を残せて結構嬉しい✨)

人生初サインも練習してみたw

【まとめ】2021年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~

2021年もいよいよ終わりを迎えます。

すっかり開発に夢中になって、ブログの記載頻度がすっかり下がってしまいましたが、今年に取組んだ事・開発したモノをざっと整理してみました。

ちなみに、過去2年の製作物まとめは以下です。

【まとめ】2020年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~

【まとめ】2019年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~



★は特に思い入れ深いモノ

今年の活動概要

『息子のため、家族のため、誰かのために、
 自分の技術を生かしたモノを作りたい!』

との想いからスタートした個人モノづくり活動。

家族に向けては、特に息子の小学校生活をサポートする機器を製作してきました。今年のメインとして、歩けない息子の移動支援モビリティ(ToMo-bility)を新規に開発/改良しましたが、それ以外の新規開発は少な目でした。主に昨年に製作して日常的に使ってる開発品(じゃんけんハンド等)を改良・メンテナンス・修理する事に時間を割いていました。

自分の製作品が、
プロト製作フェーズから、日常的に活用できるフェーズに移行
したのだなぁ、と実感を得られた一年でした。


一方で、2021年は
「息子や家族のために作った開発技術を、他の誰かのために活用したい」
というのが大きな変化で、誰かのためにカスタム製作したり、友人と一緒に誰かのために繋がる開発活動への時間が多数を占めていたなぁ、と感じています。

コンテスト

発信活動として、今年初めてチャレンジしました。その結果、大変光栄な事に、以下のコンテストで受賞させて頂きました。

①ヒーローズリーグ [12月]
日本最大級のモノづくり・開発コンテスト「ヒーローズリーグ」
ヒーローズ・リーグ 2021 | ProtoPedia

にて、
後述する「子供用移動支援モビリティ ToMo-bility」を応募・プレゼンさせて頂き、以下の3賞を頂きました。

・MAヒーロー (プレゼン部門優勝)
・CIVITECH賞 (CIVITECH部門優勝)
・ベストドリーマ賞 (個人賞)



②M5Stack Contest [12月]
電子工作業界では知らない人はいないくらい有名になったM5Stackデバイスを活用したモノづくりコンテスト。
M5Stack Japan Creativity Contest 2021 | ProtoPedia
2作品を応募して、2作品とも賞を頂きました。

2位 : M5ポータブルエレベータパネル
意義深い賞 : バーチャル車窓付きM5電車コントローラ





コミュニティ活動

2020年5月~ 分身ロボット・吉藤オリィさんとそこに集まる面白い仲間達と
オンラインコミュニティ「オリィの自由研究部(オリィ部)」
に参加して活動しています。
私は副部長として参加させて頂き、各種プロジェクトや各種オンライン配信(2-4回/月)・モノづくり活動に参加させて頂いております。

community.camp-fire.jp

障害を持った方などの抱える身近な困りごとを解決するアイデア検討/モノづくり/体験イベントをユカイなメンバー達でワイワイと取り組んでおります。この1年は、第二の本業になるくらいに様々な活動を進めつつ、参加されているメンバーの「暖かいリアクション」に支えて頂いています。
(オリィ部プロジェクトに関連したモノのうち、外部公開されているモノを後述の開発リストに記載します)



外部講演・登壇イベント

今年になって、身内コミュニティ以外からも講演や登壇依頼を頂く機会が増えました。特に「趣味×実益×誰かのためモノづくり」に関して、製作物の紹介だけでなく着眼点やそれを使った効果・ノウハウなど踏まえて、90分話せる経験が出来たのも収穫でした。

※もし登壇などのご相談あればDM等で頂ければ、できる限りは対応したいと思います。


・2月 : 兵庫県尼崎市 地域講演会


・2月 /10月 : 福岡エンジニアカフェ「だれかのためのモノづくり」

www.youtube.com



・4月:キッズフェスタ / 東京都理学療法士 小児部










①★ 家族のため ~息子向け成長支援モビリティToMo-bility~

今年のメイン製作品でもあり、私がロボットエンジニアに転職してから一番やりたかった事です。

歩けない息子に自分の意志で自由に動ける体験を作るためのモビリティ開発。

3年の取組みをまとめたものは以下の動画とProtopediaをご覧ください。(ヒーローズリーグ応募作品)
www.youtube.com
protopedia.net


製作&改良活動を通して息子が自分の意志で学校に登校できる様になっただけではなく、移動機器を通して友達が寄ってきて、一緒に遊び始めるという「意志表現&コミュニケーション装置」としての役割をするというのはとても新鮮な発見でした!(日常的に使ってきたからこそ分かった発見)




(1-1) 車椅子ごと乗れる台車モビリティ [6月]

GWの期間を利用して息子のための新しいモビリティベースを製作しました。小学校での手動/電動の切替えのしやすさを考慮して「自分専用の手押し車椅子ごと乗れる電動台車型」として開発しました。
アルミフレームや板金製作にも初チャレンジしてみました。





(1-2) 電車コントローラで動かす台車モビリティ [6月]

電動台車を学校等にもっていく上で、どうやったら学校の友達にも興味持ってもらえるかと考えた際の「電車モビリティ構想」。
プラレールの操縦用に製作したバーチャル窓付きM5電車コントローラでToMo-bilityを操作できる様に改造しました。

今はまだ、走行方向は介助コントローラによる選択だけど、将来的にはROS自律移動と結合させた自動運転にしてみたり、手で書いた線路の上を自動で走る様な機能を付けてみたい。




(1-3) 走行アシスト(自動減速・停止機能) [10月]


(1-1)開発後、10月の運動会や小学校内活用に向けて、急遽導入した機能アップデート。友達の輪の中でも安心して使って貰える事を目指した安全機能。
また、LED表示をうまく使って、本人に「進んだらぶつかるよ」情報を可視化させる教示効果もある事が分かりました!


これも今後の日常生活の様子や課題を見ながら、2022年も改良アップデート予定です。




②家族/誰かのため ~ロボット/モビリティ~

(2-1) ★屋内移動用ROS対応ロボットベースモビリティ [10月]

元々はTomo-bility開発のためのモーター実験用として製作したロボット台車。通学路を含む屋外走行には不向きですが、自宅など屋内では人を乗せて運べるパワーを持つ台車として使えそう!


そして、ROS上で360度Lidar監視による障害物検知・自動減速/停止機能、OriHimeやESP32+Blynkからの遠隔操縦、SLAM(地図作成)、Navigation(自律移動)など基本的な走行実験ができるロボットベースカーとしてどんどん機能アップデートの最中です。

最近だと、Unity連携でロボット走行位置をバーチャル空間上に表示したりも出来る様になりました


アルミフレームなので筐体は拡張しやすいので、例えば 台車の上側を改造して荷物を運べる様にしたり、アームや他の電動機器を付けて遠隔から操縦&操作をさせたりする等、いろんな実験が出来るロボットベースになりそうです!

すでに我が家以外の場所で使って貰える機会を頂き、既に数台製作&提供済、今後も機会が増えそうな予感です。

2022年前半は最も力を入れて、本ロボの機能アップデートに取り組んでいく予定です! ここで研究していった技術をToMo-bilityや他の移動支援機器に展開していきたいですね。




(2-2) ★OriHime×屋外遠隔散歩用モビリティ [11月]

Tomo-bility開発((1)電動台車型)によって、遊休になった大人用電動車椅子を遠隔操縦できる様に追加機能アップデートを加えて、遠く離れた友達が自由に外を散歩できるロボットモビリティを作ってみました!


ToMo-bilityの無線介助コントローラのおかげで、遠隔操縦だと慣れてなくて走るのが苦手な人も介助操作込みで安心して一緒に楽しく遠隔散歩が出来る!

誰かの「できない」をサポートする技術は、少し違う場面でもっと多くの誰かの役に立つ

道路交通法の課題でまだ公道は走れないのですが、この辺りも何か解決策が見つかっていけばと思います




(2-3) ★オリィさん白衣なびかせ機 [11月]

黒い白衣がトレードマークの吉藤オリィさんの白衣をなびかせる事に全振りしたモビリティ。


「(2-1)ロボットベースモビリティ」の展開事例の一つになりました。(オリィさんとわずか2日で共同制作/発表に至った開発品)

こちらも今後改良を続けて、より素晴らしいなびきを目指して頑張ります!



(2-4) コタツ車椅子 [1月]

小学校の教室がコロナ禍対策で常時換気状態になって、冷え性の息子にとっては過酷な状況だったので、車椅子を電気毛布+αでコタツ化してみた! そのままだと低温ヤケドしてしまうので、3Dプリンタ等で固定治具を作って、形が崩れない様にした。

これもこれから冬は毎年恒例で使い続ける事になりそうです!


(2-5) 遠隔宅配受け取りロボットシステム[11月]

福岡エンジニアリングカフェ様主催のイベント「だれかのためのものづくり」にて製作。
分身ロボットOriHimeのパイロット・こやさんの悩み事
「足が不自由で宅配便の受け取りに手間取ってしまう」
を解決するため、ベットから寝たまま、宅配便の荷物をロボット経由で受取り、自分のベット手元まで運んでくる未来のイメージプロトを作ってみました。

www.youtube.com

(2-1)(2-2)などで開発したロボットを組み合わせたイメージ動画ですが、こんな未来の姿を身近に作っていけたらいいですね




③誰かのためのモノづくり

(3-1) ★電車でGoコントローラで遊ぶプラレール [2月]

電車に興味を持ち始めた息子が、自分から主体的におもちゃを遊びにいってくれる事を目指して製作したもの。
M5シリーズを駆使して、電車コントローラにバーチャル車窓を再現!プラレールや電動モビリティを大好きなコントローラで操縦して、楽しみながらリハビリ練習を!

こちらの製作内容については Protopediaに記載しています。
(M5Stackコンテストに応募して、「意義深い賞」を受賞しました)
protopedia.net


また、こちらはキッズフェスタ(4月)で知り合ったお母さんから「我が子にも遊ばせてあげたい」と相談を受けて、その子に向けて山手線仕様でカスタム製作してみました。







(3-2) ★肢体不自由児のための豆まき支援装置 [2月]


肢体不自由で豆を投げれない息子と一緒に節分イベントに参加するため、スイッチ一つで豆を投げる装置を製作。

開発過程の試行錯誤でたくさん豆が当たってすごく痛かった想い出w




(3-3) 肢体不自由児のためのキャッチボール装置プロト [3月]

小学校の休み時間に「友達と一緒にドッチボールに参加できないか?」という学校の先生からの相談で始まった開発。
Amazonで売っている簡易ピッチングマシーンをワンスイッチで発射できる改造を行って実験してみた。

装置を使う事で、子供達が自然に集まってきて、そこでキャッチボールのきっかけが生まれる。
「装置を使う必要があるからこその価値」を実感できました。

これは今年も継続検討中。ドッチボールを投げれる様にしていきたい。


(3-4) 改造くるくるチャイム ver.2 [5月]

昨年に製作した「改造くるくるチャイム」
4月のキッズフェスタで出展していたところ、この製作品を大好きになってくれた子供さんに向けてカスタム製作しました。
CM大好きなお子さんという事で、ボールを転がすと大好きなCM音が鳴る様にしました。





(3-5) ★ポータブルM5エレベータパネル ver.2 [6月]

昨年に製作した入院中のお子さんのために製作した病室内で遊べるポータブルエレベータパネル。こちらをTwitterに投稿していたところ、
「エレベータ好きの我が子にプレゼントしたい」
との相談を頂き、2号機としてカスタム製作しました。

こちらの製作の過程を、Protopediaに記載しました。
(M5Stackコンテストに応募して、「総合2位」を受賞しました)
protopedia.net


また、この内容についてはfabcross様にも紹介頂きました。

fabcross.jp


(3-6) 娘のイラストが具現化!? 猫ちゃん貯金箱[7月]

娘が得意なお絵描き(イラスト描き)。
そんな娘への誕生日プレゼントに、自分の描いたイラストグッズをプレゼント。ちょっと前に
「こんなのが欲しい!」と娘がお絵描きしてたネコちゃん貯金箱を3Dプリンタで立体化、イラスト通りに作ってみた!




(3-7) 木目調LEDディスプレイ[12月]

クリスマスツリーの雰囲気にあう様な電光掲示板(LEDディスプレイ)を製作。

昨年に製作したLEDマトリクスに木目調の透過フィルムを貼っただけだけど、これで一気に雰囲気が変わっていい感じ! 自然とテクノロジーの融合感が素敵!

LEDマトリックスへの入力方法が課題で、子供が簡単に入力できる方法は模索中

ogimotokin.hatenablog.com





④開発活動 ~オリィの自由研究部~

※前述したオンラインコミュニティでの活動のうち、コミュニティ外部へ情報公開しているモノのみ掲載しています。(現時点で未公開の製作プロジェクトにも多数参加中)

(4-1)★オンラインボッチャ装置 (ver.3) [8月]

オリィ部の発明検討会での2020年6月での投稿
「コロナ禍で集まれなくても、家からでも、遠くからでもボッチャを楽しみたい」
という相談から生まれたプロジェクト。
PCやスマホを使ってボッチャランプ(斜面台)の左右上下を操作できる装置をメンバーで開発しました。

今年になってから改良を重ねて、3月には ALL 3Dプリンタ製のコンパクトなオンラインボッチャ装置2号機を、そして8月には公式大会に向けた3号機を製作しました。
3号機に向けては、これまでプレイヤーの皆さんに使って貰った際の課題を踏まえてハード/ソフト共に大幅改良、複数人複数ユニット管理システムも備わったオンラインボッチャシステムをメンバーと製作しました。

これを使って企業スポンサーも入った公式大会も行ったよ。

youtu.be

使っている技術(特にハードウェア)自体はシンプルで、作ろうと思えばDIYレベルの汎用技術で全然作れるモノなのですが、実際に1年間 毎週の様に使い続けてくれたプレイヤーの皆さんのノウハウや改良ポイントがたくさん反映されていて、すごく良いモノになっています。
使い手の方々が一緒に作って育ててきたものなのだ、と実感させて頂いたありがたい取組みです。
本当にメンバーと一緒に作って育ってきたものなのだ、と実感しています。

オンラインボッチャ協会にて、この1年間は毎週活用して貰っています。
来年も毎週定例で使っているので、参加してみたい方は是非ともDM頂ければと思います。

www.sukusukustep.org


(4-2) ★ワンスイッチで演奏できる楽器演奏装置[4-6月]

こちらも2020年6月から取り組んできたプロジェクトの製作。
肢体不自由の子供達と一緒に楽器演奏する体験を作りたい、と、
作るのが好きな人達(通称:武器屋)で実際に装置を製作して、当事者(プレイヤ)に使ってもらう事を行ってきました。


今年は、パーツを基板化してはんだ付けのみで製作できるキット化を実施、20台ほどをメンバーで内部量産、遠隔での楽器セッションをする様な取り組みを行っていきました。

今はまだコミュニティ内部での運用ですが、来年は外部イベントでのお披露目であったり、製作装置に関しても必要な人に広げる活動を進めていく予定です。
興味のある方は是非ともお声がけください!




(4-3) OriHimeからの遠隔シャボン玉装置 [4月]

とあるプロジェクトの中で、OriHimeを使って子供達と遊ぼうとするイベントがあったので、
それに合わせて製作してみました。
OriHimeが手を挙げる事に連動して、シャボン玉を挙げる装置です。


OriHimeの手に連動してスイッチを入れる装置は以下の製作記事を参照ください。
ogimotokin.hatenablog.com










本業でのロボティクス研究開発活動

上記の個人製作活動、仲間とのコミュニティ製作活動も実施しながら、本業側でも子供達の未来に向けたロボティクス技術の開発を行っております。
本年は、私がメインで関わっているプロジェクトのプレス情報はあまりなかったのですが、特にロボット開発&現場実証活動に注力してきました。
また、以下の動画に出演してきましたので紹介させていただきます。

youtu.be






終わりに

いつもの事ながら、製作物の紹介がかなりの長文になってしまいました。

今年は、特にロボット/モビリティに特化した我が子のため、そして「誰かのため」「誰かと一緒に」開発して使って貰う体験を多く重ねる事ができたのは、本当に大きな収穫でした。

一方で、本業の合間を縫っての個人製作活動/コミュニティ活動の中で、自分ができる事の限界を感じる場面も多々ありました。特に使える時間が限られた中(平日の深夜22時以降)で忙しさのピークが重なってしまうと、片方のプロジェクトへ手が回らずアクションが後手に回ったりともどかしい想いをした場面もありました。

本業、個人開発活動、コミュニティ活動、家庭生活、
これらのバランスをどの様にうまく取っていくかが来年の大きな課題になるなぁ、と感じています。



そんな中でも、今年はコンテストに参加して自分を試してみたりなど新しいチャレンジと気づきを得られました。
いつもfacebookTwitter、リアルやオンラインで、様々な暖かいコメントやリアクションを頂けた皆様のおかげだと思っています。

暖かいリアクションは人を育てる。

ワタシや私たち家族もたくさん支えられています!

本当にありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!

ヒーローズリーグ2021 MAリーグ(プレゼン部門) 優勝!

日本最大級のモノづくり・開発コンテスト
「ヒーローズリーグ」
の全体決勝戦が本日開催されました。
そちらのMAリーグ(プレゼンリーグ)にて


■歩けない息子に「自分の意思で自由に動ける」体験を!
 子供用移動&成長支援モビリティ ToMo-bility
protopedia.net


を発表させていただき、
まさかの【MAヒーロー(優勝)】を頂きましたー!
[ヒーローズリーグ 全受賞結果]
protopedia.net

ワタシは、合わせて
★MAヒーロー (プレゼン部門優勝)
★CIVITECH賞 (CIVITECH部門優勝)
★ベストドリーマ賞 (個人賞)

の3つの賞を頂きました!!

本当に光栄でありがたいです!!!

[決勝戦のプレゼン動画] 
www.youtube.com





全230作品、作品ジャンルの振れ幅は本当に大きく、
ワクワクする様な「作ってみた」製作品がたくさんありました!
私自身もたくさん刺激を受けたり、これから子供達に遊んでもらったら楽しいだろうなぁ、という製作アイデアや実践例をたくさん学べました。
どんどんとマッシュアップしていきたいなぁ、と思います。
マッシュアップ
 = 原作者を最大限リスペクトしながら(★ここ大重要!)、その実践例を自分の開発品に取入れ真似&進化させてもらう事

CIVICTECH決勝の時とプレゼン構成は8割同じでしたが、
今回はモノづくり人向けに少し趣向を変えて
「大切な誰かのためのモノづくり(アシスト技術)の楽しさと
 そこから広がる可能性」
が伝わる様に意識しました。

本イベントは、「障害福祉」とか「アシスティブテクノロジー」の区分のないモノづくりコミュニティ、
その中で、重心児のために必要となるアシスティブテクノロジーの可能性を認知してもらう事ができ、高い評価を貰えた事はとても嬉しいなぁ、と思います!


自分は純粋な福祉分野の人間ではないので、
逆にこの様なモノづくり・メイカー分野から進みつつ、
必要な技術を福祉関連に向けてマッシュアップさせていく取り組みを進める方が向いているのかなぁ、と思っています!


これから普及していくであろうロボットやモビリティ等を活用して子供の電動移動支援に展開していく様な取り組みを本業/プライベート含めて、加速していきたいなぁ、と。
ToMo-bilityについても、
息子以外の子供達や様々なアシスティブテクノロジー等への展開を考えていきつつ、開発活動・発信活動を続けていきたいと思います!
是非とも、一緒に取り組んでいければと思っています!

最後に、
この様なコンテストにチャレンジしようと思ったのも、
リアルやオンラインで、様々な暖かいコメントやリアクションを頂けた皆様のおかげだと思っています。
暖かいリアクションは人を育てる。
ワタシや私たち家族もたくさん支えられています!
本当にありがとうございましたー!