OGIMOノート~家族のためのモノづくり~

OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~

重度障害の息子を持つ父親エンジニアの備忘録。自作の電子工作おもちゃ/リハビリ器具/ロボット関係の製作記録、思った事を残していきます

Maker Faire Tokyo 2023出展情報 (ブース紹介)


出展情報

2020/10/14(土)~15(日)に東京・ビックサイトで開催される
メーカーイベント Maker Faire Tokyo 2023に個人として出展予定です。


makezine.jp


私は、『家族&誰かのためのモノづくり』というテーマで、
障害を持った息子や家族のために作った自作リハビリ機器・改造おもちゃ、
そして友人ら&障害当事者の方々と一緒に開発してきたアシスティブテクノロジー機器を出展予定です。

自己紹介はこちら
ogimotokin.hatenablog.com


以下が公式サイトでの私のブース説明になります。
makezine.jp


なお、今回はまさにコンセプト通り
「家族全員(妻&子供達)での展示会参加」
を行っています。まさに家族全員がチームとして展示会を楽しみます!
原点である息子氏の実際の様子(開発物をどの様に使っているか)なども見る事ができるかと思います。

今回の#MFTokyo2023 では、「アシスティブテクノロジー(AT)」カテゴリとして、
以下の12作品を出展予定です。


弊ブースの特徴は、ずっと変わらず
「障害を持った方など必要とする人のニーズ目線で日常的に使える事を目指した個人モノづくり活動」

Maker Faire用に準備してきたという訳ではなく、
子供や家族、友人らが喜ぶから、成長に必要だから、困りごとをなんとかしたいから、作り続けてきたモノ達をこの機会に展示するスタイルをとっています。


すべての作品は触るのOK、体験して遊んでみて欲しい、という想いで出展しています。

たくさん体験して、子供達にとってお気に入りのものや、新しい可能性が見つかれば嬉しいです!

また、隣接のブースでは、
同じオンライン研究部「オリィの自由研究部」のメンバーが出展しているので、
弊ブースと合わせてご覧頂ければ嬉しいです。

① MFT新作一覧

①-1: 魔法のバリフリガチャ&娘イラスト「にっこりんver.2」缶バッチ販売

手が不自由で普通のガチャが回せない息子や子供達にも自分でガチャを回すワクワク感を味わって欲しい!想いで製作

そこに加えて、
イラストレータを目指す娘に「自分の描いたモノを誰かに手に取って貰える体験」を作れないだろうか、とガチャのコンテンツに娘イラストグッツを展開

詳細は以下のまとめページをご覧ください!
[


我が家の家族チームでの開発活動の象徴ともいえると思っております!
是非とも、ブースにて体験&購入頂ければ嬉しいです!
(娘や息子もブースにてお出迎え予定!ぜひとも本人から買ってあげてください!)


①-2: 楽器&ライフアシスト「アームワンダ」

息子を始め、肢体不自由な子供達にリアル楽器演奏を楽しんで欲しい!
「おぎモトキ」×「オリィの自由研究部(β)」で取り組んできたハンドベル等のリアル楽器を演奏するために製作した装置。


・ 特別支援学校の子供達との子と一緒に楽器を演奏して一緒にライブを体験したい
 (オンライン研究会「オリィの自由研究部(β)」から生まれた音楽Project)

[製作物]

詳細は以下のまとめページをご覧ください!


MFTブース内には、いくつかのアームワンダのバリエーションや固定治具なども展示予定。
「スイッチを押したら動く」このシンプル機能を、支援現場で使いやすくするための工夫の数々をぜひ見て行ってください!


また、隣のブースでは、オリィ部自由研究部オンライン図工室のメンバーが
「アームワンダ応用事例」とした開発品を展示しておりますので
合わせて体験くださいー!

①-3: 【アームワンダ×EyeMoT】視線でリアル楽器演奏

指が動かない子供達とも一緒に楽器演奏をできる様にしたい!

そこで、業界有名な視線入力訓練ソフト「EyeMoT」とコラボ!
「アームワンダ」を「EyeMoTボックスアプリ」から直接操作する事ができ、
簡単に視線操作を使った楽器演奏など物理デバイス操作を試す事ができます!

[重度障害児支援システム EyeMoT シリーズ]

ブース内に視線入力装置も設置予定なので、ぜひ「見るだけで」演奏できる体験、感じてみてください!


①-4: 【アームワンダ×インスタコード】スイッチ一つでギター演奏体験

知的障害のある子供達にも、ギター演奏体験をできる様にしたい!

電子楽器業界で人気&勢いのあるインスタコードを使って、
指先操作だけでギターを鳴らせる仕組みを作ってみました

MFT2日前に出来上がったばかりのプロトタイプのため、
安定稼働などには課題がありますが、どの様な可能性を秘めているかを一緒に考える機会になればと思い、出展する事にしました!

どの様に進化させていったら面白いか、
是非とも現物見てアドバイスください!


②機能進化

②-1: あいさつ&じゃんけんロボハンド 『とものて』

[目的] 息子&友達向け
・小学校へ入学した息子がクラスの子供達と打ち解けるきっかけを作りたい
・言葉を話せない息子が自分の意志で「友達とあいさつする事」を習慣づけていきたい

[製作物]
ボタンを押すと「おはよう」「バイバイ」等、自分の口&手の代わりに可愛く挨拶してくれるロボットハンドを製作。

それから3年すぎて、息子自身も自分の力でコミュニケーションができる様に

そこから、「うちの子も使ってみたい」という声を頂き、
当事者家族へカスタム量産 製作展開中

[コメント]
開発きっかけは、吉藤オリィさんと一緒にSMAの女の子が自分の意志でじゃんけんするためのロボットハンドです。

それが3年経って、我が子の就学に向けたコミュニケーションツールに進化した!
友達の困り事を解決するため試行錯誤して作ったツールが、こうして我が子の成長に繋がってく素敵なループ!

既に20台近くユーザ提供して、必要なアクション数も40個くらいまで増えてきました!
今回は、ユーザー提供からのフィードバックで得られた新しい操作コントローラも展示予定。


②-2: 歩行リハビリエンタメシステム「Melody Shoes」

息子の歩行リハビリのモチベーションを上げるために作ってきた電子靴システム。
今回は支援学校からの製作依頼に合わせて、システムを大きくリメイクし、外部提供できるレベルまで完成度を高めました。

また、光や音だけでなく、ロボットやiPad/PCゲームとの連動機能も追加開発しました

本システムの詳細や開発への想いはこちら↓
protopedia.net

また、先日実施されたM5Stack コンテストでは「研究アイデア賞」を頂きました!

https://twitter.com/ogimotoki/status/1712072401927000202

MFTでは、輸送の都合上、息子が使っていた歩行器(SRC)は持ち込めなかったため、代わりに大人用折り畳み歩行器を使って再現予定。


②-3: オンラインボッチャシステム

2020年オリィ部から始まり、仲間達と一緒に作り育ててきたオンラインボッチャ。
(一社)オンラインボッチャ協会 – 楽しいを、あきらめない

今年はなんと、全国の支援学校を巻き込んだ業界初の全国大会(企業スポンサー)の2回目が開催されました!

本製作装置が公式機体として約1か月に及ぶ大会に使って貰うため、大幅に改良リニューアル。
既存ボッチャランプに後付け可能なシステムを構築しました。

本装置も少しずつ台数を増やして、埼玉・兵庫・大阪で稼働中。
展示ブース内に、リニューアル版オンラインボッチャランプを展示中。



③ 人気作品の再展示

②-1: スイッチで選ぶ「かおす魔改造どうぶつさん」

[目的] 息子向け
・知的にも遅れのある息子の好奇心をこじ開け、自分の意志で「選ぶ」行為を楽しく経験できる様したい


[製作物]
「ふつう」「ぼうそう」「かおす」の3モードをスイッチで選択すると、激しい動きになる(笑)
簡単な技術で、子供や大人を、笑顔にしてくれる魔法のくまさん

スイッチに応じて、使う電池の本数を電子回路で切り替えるというシンプル製作

[コメント]
毎年 どの作品にも負けないくらい絶大な人気だった「暴走どうぶつシリーズ」。
最近では、「魔改造×動物ぬいぐるみ」は某番組やいろんな個所で注目を浴びておりますが、
私の製作した暴走シリーズは
「非エンジニアでも簡単に使える&楽しめる簡単魔改造が特徴です

実際に、非エンジニアである療法士の先生に作り方を教えたら、簡単に量産されていました。

イベント限定やバズり目的でなく、
療育現場や日常で使えるモノを目指した実用魔改造



②-2: パリピ改造くるくるチャイム

[目的] 息子向け
・ボール転がしが大好きな息子の好奇心を広げたい
・息子の指先を使うリハビリ練習を自主的に行う様に仕掛けたい

[製作物]
くるくるチャイム内部に、測距センサーを埋め込み、ボール位置を検知させ、ボール位置に合わせて、LEDテープ& 効果音を鳴らすという追加改造


詳細な製作方法は以下を参照ください。

ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
2020年1月に製作して以降、お気に入りのおもちゃの一つとして、遊び続けてくれました。
おかげで筐体は傷だらけですが、今でも安定して動いてくれてます。

地味ですが、こういう既製品改造は「日常使用のためのモノづくり」のアプローチに適しているので、
その観点でのサンプル紹介です。


③-3: ボール転がしで鳴らす8音ベル演奏装置

[目的] 息子 & 友達向け
・昨年の息子の療育園最後のクリスマス会で、肢体不自由の同級生8人で何か演奏体験をできる様にしたかった
・手を動かすのが苦手な子供も、自分の意志で演奏する機会を作りたい

[製作物]
・8個のハンドベルを8個のスイッチで鳴らします(ハンドベルを持てなくても指先一つで演奏可能)
・8個のスイッチが全部押されると自動演奏が始まる点灯式モードも用意。



③-4: ポータブルM5エレベータパネル ver.3

入院中のお子さんのために製作した病室内で遊べるポータブルエレベータパネル。
「エレベータ好きの我が子にプレゼントしたい」との相談を頂き、更に追加機能を加えてカスタマイズして提供しました!

2021年M5Stackコンテスト受賞作

③-5: 娘のイラスト具現化ネコちゃん電動貯金箱

①-1の「魔法のバリフリガチャ」のお金集金用に活用!可愛い鳴き声に注目!