製作目的
6歳になる弊息子は自分一人で座位を取ることが困難で、普段は「ズリバイ状態」か「上半身を固定(拘束)可能な専用椅子に座った状態」です。
そんな息子を介助している中で、大きな悩みが【お風呂介助】です。
今までは、
私(父親)が介助する場合は息子を片手で抱えながら体を洗いますが、妻(母親)が介助する場合は赤ちゃん用浴槽ベビーチェアに寝かせる形で体を洗っていました。
しかし、6歳になり体が大きくなってきた息子、いよいよ赤ちゃん用浴槽ベビーチェアだとサイズアウトしてしまいます。 我が家の浴槽スペースは広くないため、バスマット上に寝かせておくのも困難。
そもそも寝かせた状態だとお湯が掛かるリスクもあり危ない。。。
どうしても平日は妻が一人でお風呂介助する機会が多いため、今後さらに物理的な負担が増える懸念があります。。。
負担が増してくると、どんどん気持ちが後ろ向きになってくる…
そんな妻の不安を解消するため、
身体の小さい妻がお風呂介助時に困らずに息子の体を洗える事を目指して、
【お風呂で使える息子用姿勢保持器具】を自作してみました。
製作要件
・お風呂内で使えるコンパクトさ、耐水性
・DIY初心者でも作れる簡易さ、部材調達の容易さ
完成品
ホームセンターで売っている塩ビパイプを使って、簡易の姿勢保持器具を作りました。
座位できない息子のお風呂介助に悩む妻の困り事を解決するため、
— おぎ-モトキ (@ogimotoki) 2020年4月4日
ホームセンターで売ってる塩ビパイプで座位補助器具を作った。
器具に捕まれば座った状態を保てるので、妻は息子介助しながら安心して自分の体を洗う事が出来る。
シンプルな製作内容で、効果はばつぐんだ#家族のためのモノづくり pic.twitter.com/BsgOM1kWlw
息子は支えがあれば座位が出来るため、この様に体を支えるためのパイプを体の前面/側面に設置する形式をとっています。
アイデア自体は、息子の通っているリハビリ病院のPT先生から教えて貰いました。
リハビリの先生方は身近なモノを使って工夫にとんだ器具を製作されていて、とても勉強になります!
部品一覧
我が家で製作した姿勢補助器具の材料一覧です。
部品名 | 数量 | 購入先 | 値段 |
---|---|---|---|
①塩ビパイプ(太さ20mm) | 1m×2本 | ホームセンター | ¥200×2 |
②塩ビパイプ(太さ20mm)L字継手 | 4個 | ホームセンター | ¥200×4 |
③塩ビパイプ(太さ20mm)T字継手 | 2個 | ホームセンター | ¥200×4 |
④マメイスボール | 1個(4つ入) | Amazon | ¥900 |
⑤クッションシート | 1m | ホームセンター | ¥800 |
①
②
③
④
⑤
製作方法
素材の加工
購入した「①塩ビパイプ」をカットします。
塩ビパイプのカット寸法は子供さんのサイズによって異なりますが、
息子(身長90cm)の場合、高さ20cm程度のサイズで製作する想定になります。
・20cmパイプ × 2本 → 高さ方向
・23cmパイプ × 2本 → 前方斜め方向
・25cmパイプ × 2本 → 側方
・35cmパイプ × 1本 → 前方
・10cmパイプ × 2本 → L字とT字のつなぎ目
パイプは1m単位でしか販売されてなさそうですが、うまくすれば1mパイプ2本で使いきる事ができます。
1本目:20cm+20cm+35cm+25cm
2本目:23cm+23cm+25cm+10cm+10cm +余り
パイプは糸ノコで切れますが切断面がザラザラになるので、バンドソー等の電動工具で実施する方がラクです。
(我が家の近くのホームセンターでは無料で貸出ししてくれるので、そこでカットしてしまいます)
切断面は念のため、紙やすり or サンダーで平坦にしてバリをなくす方がよいでしょう。
組立て(仮固定)
下図の様に組み合わせていきます。
2つのパイプは「②塩ビパイプ(太さ20mm)L字継手」「③塩ビパイプ(太さ20mm)T字継手」にはめ込むだけで
簡単に仮組みできます。
穴あけ&ネジ止め
仮固定した状態から、継手とパイプをネジで本固定します。
ネジとしてM4ステンレスネジを使いました。
まずは仮固定状態で電動ドリル or ボール盤で継手+パイプを貫通させる様に穴を開けました。電動ドライバだと垂直に穴を開けられないため、ボール盤を使う方が良さそうです。(ボール盤もホームセンターでレンタル使用しました)
下記の計14か所を穴開けします。
ネジの長さですが、35mm~40mmのものを使用しました。
長いとネジ先が飛び出してケガしてしまうので、ネジ頭を保護するカバーを付けるか、ホットボンドを後からネジ先につけると良いと思います。
クッション付け
このままだと、パイプのむき出し部分が当たって痛いのでクッションを付けます。
クッションカバーとしては、子供の怪我防止のために家具などの取り付けるクッションカバーを使います。
ただし、両面テープだとお風呂ですぐにはがれてしまうので、100均等で売ってる「締結バンド」を使って固定します。
「締結バンド」実は非常に便利で、ロボットや設備等、耐久性が必要な機器の内部でも使われるパーツですし、防水性の必要なものにも使えるすぐれもの。ただし、カット部分のバリ(エッジ)でケガしてしまいかねないので、しっかりバリ取りチェックはしてください。
そして、塩ビパイプだと風呂場では滑りやすいので、脚にすべり止めを付けます。
すべり止めとしては外れにくいスポンジタイプのものを取り付けます。
調べたところ、子供用椅子(豆椅子)用のすべり止めスポンジがそのまま脚にはめるだけなので使いやすそうでした。
まとめ
息子をお風呂介助に悩んでいる妻の困りごとを解決するため、
息子の座位を補助する器具を塩ビパイプで製作しました。
塩ビパイプは、見た目は露骨ですが、
「加工の容易さ」「軽さ」「耐荷重」「耐水性」の観点ですごく応用が利くと感じました!
今後、息子の体が大きくなったとしても、該当のパイプ部分だけを差し替えればずっと使っていけそうです!
他にもいろいろな自作姿勢保持に使っていきたいと思います!