OGIMOノート~家族のためのモノづくり~

OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~

9歳の娘と、7歳の息子(脳性麻痺)を持った父親エンジニアの備忘録。自作の電子工作おもちゃ/リハビリ器具/ロボット関係の製作記録、勉強記録を残していきます

知育玩具「くるくるチャイム」をデジタルおもちゃに改造してみた

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はじめに

今年の開発テーマの一つである
「息子の好きな斜面転がしを活かした遊びを考える」


現在、リハビリで長期入院中の息子。毎日、自由時間は病院内のおもちゃで遊んでますが、さすがに同じものを繰り返しになると飽きてきてる様子…
   
その中でも、今はボールを転がすおもちゃ等が大好き!!
ただ、息子は好きすぎると興奮してしまい、積み木等で作ったレーンもすぐ破壊、最後までボールが転がらないので、息子もストレスたまる様子。。。
  
そこで、「ボールが確実に転がる(レーンを壊さない)おもちゃ」として目を付けたのが、
『くるくるチャイム』という昔からあるおもちゃ

くもん くるくるチャイム (リニューアル)

くもん くるくるチャイム (リニューアル)

  • 発売日: 2017/05/31
  • メディア: おもちゃ&ホビー
    
これならボールをいれると確実に最後まで転がる!!

しかし……
このおもちゃは ただ転がるだけ、最後にベルが「チーン」と鳴るだけという刺激も少なめな仕様。息子も数回すると飽きてしまっていた……

惜しい!!
これにせめて、楽しい音が鳴れば……

妻と二人で頭を悩ませたところ、妻が「作って欲しいなぁ…」と一言。

そう
なければ自分で作るしかない!!
   
という訳で、「くるくるチャイム」の良さを活かしながら、息子好みの刺激たっぷりのおもちゃにアップデートするべく試行錯誤しました!



要求仕様

刺激を加える要素として、

・「光」と「音」のエフェクトを追加
・ボールの転がり状態を強調した様な演出

完成品

斜面+光+音楽 という、息子の大好物の三コンボを取り込んだ新しいおもちゃが誕生しました!

一時退院中に息子に使って貰ったら、めちゃくちゃ気に入ってくれて、気がつけばエンドレスで遊び続けてくれてた!
なかなかのヒット製品になって、これはすごく嬉しい!
   
こういう個人の好みにダイレクトに突き刺す事ができるのは、イカーものづくりの最大の強みですね!



全体システム

一番の悩みは、くるくるチャイムの限られた空間内でのボール位置検出

本オモチャですが、ボール幅と筐体サイズがちょうどキレイに収まる設計になっています。そのため、レーン沿いに配線一本を追加で通すだけでボールが転がらなくなるという点に悩みました。その結果、ボールの転がらない底面のみで回路系を完結させる手段を取りました。くるくるチャイムの底部にToFレーザー型の測距センサーを埋め込み、ボール高さを検知して、その高さに応じてLEDテープ& 効果音を変更するという追加工作を実施。幸いな事に底面内部は筐体内にスペースあったので、電池以外の全回路を埋め込む様に小型化しました。

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ハードウェア

回路図は以下になります。

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技術そのものは過去に製作したモノの組み合わせで、個人的に定番デバイスの組み合わせになります。


・ボール位置検出 : ToFセンサ LX53V0
・音声再生 : DF Player Mini
・LEDテープ : NeoPixel WS2812B

■ToFセンサ/LEDテープを使った過去作成例
ogimotokin.hatenablog.com
■音声再生モジュールを使った過去作成例
ogimotokin.hatenablog.com


これらを束ねるマイコンですが、今回は、
無線非対応でOKな事、筐体内に格納できるコンパクトさを踏まえて
Arduino Pro Micro」を使う事にしました。

その結果、以下の筐体内に収める事ができました。

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Arduino Pro Micro

私は以下の5V16MHz品を良く使います。安いものであれば、1個500円以下なので気軽に試せるのが魅力です。
マイコンはATmega32U4で、USBコネクタを備えているので、気軽にUSB HIDデバイスを使うのに適しています。

Arduino Pro Microの書き込み方法等は以下のサイトを参考にしています。

ht-deko.com

書き込みはArduino Leonardo」を選択してやればOKです。


ソフトウェア

ソースコードは以下のGithubにアップしてます。

github.com

5つの距離閾値(START_DIST /MODE*_DIST)を設定してやって、その距離閾値を跨いだ場合にモードが遷移するというシンプルな仕組みになっています。

終わりに

普通の市販品おもちゃの特徴・良さを生かしつつ、その子の大好きな音や演出にちょっとだけ手を加えてやるだけで、「その子専用の魅力あふれるおもちゃ」が出来上がります!
市販品がうまく使えない息子がいたからこその、新しいメーカー的なおもちゃの可能性を感じる事をができました。

他のおもちゃでも同じ様な取り組みは展開していけそうなので、おもちゃ屋で色々と次のネタを探してみたいと思います!