OGIMOノート~家族のためのモノづくり~

OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~

重度障害の息子を持つ父親エンジニアの備忘録。自作の電子工作おもちゃ/リハビリ器具/ロボット関係の製作記録、思った事を残していきます

重度身障児の息子が地域小学校で4年過ごしたら、息子やクラスメイトに面白い変化が起きた話 (インクンクルーシブ体験)

先日にバンキシャにて我が家の密着ドキュメンタリを放送頂きました

ogimotokin.hatenablog.com

ショート動画が公開わずか6日で150万回再生を超える視聴回数を頂く程に広がっています。
(2024/3/4追記 公開11日目では280万回再生超え、バンキシャShort動画として歴代1位という大盛況っぷり!?)
また大変多くのポジティブコメントを頂き、家族一同大変嬉しく感じております。

youtu.be


ただ、同時に、ネガティブコメントも増えてきました。
基本的に、ネガティブコメントについて特に気にしない我が家なのですが、
そのネガコメの話題で目立ったのが、
「なぜ普通学校に通っているのか? 特別支援学校ではないのか?」
という内容でした。


この就学問題については、
私達もたくさん考えて、悩んできました。

今回は長文になりますが、そのたくさんの想いをブログに記させて頂きます。


まず大前提として、
義務教育課程で、
その子がどこで教育を受けるかの権利は本人 及び 家族

にあります。

その権利を踏まえて、
「地域の小学校」「特別支援学校」
息子にとって何が良い選択なのだろうか?

これはほんとーーーーーーにめちゃめちゃ悩みました。

たくさん考えて、
たくさん悩んで、
最終的に私達が選んだ
「地域小学校に就学する」という選択肢。


それによって、
息子にとって得られた経験、
周りのクラスメイトの子供達の変化や気づき、


ここからの話は、
あくまで私達の家族としての事例です。
「教育は、特別支援は、こうあるべきだ」などの主張をするつもりはありませんし、
考えを周りに押し付けるつもりも毛頭ありません。

とある障害を抱えた子供を持つ一家庭の実話として捉えて貰えたら良いかと思います。

①進学を決めたきっかけ

息子は、いわゆる重度身障児です。
就学する時点では、歩けない、喋れない、知的遅れも目立ってきていました状態でした。

特別支援学校、地域小学校

それぞれのメリット/デメリット、
息子自身に学校生活で何を得て欲しいのかを考えた結果、
私達は「地域小学校」を選びました。

決め手になったのは、
『出会える同年代の友達の数が多い事』

あくまで個人的見解ですが、小学校時代は、勉強自体を行うよりも、
同年代の友達との関わり方・集団の中で生まれるバラエティ溢れた経験数
こそ、将来の選択肢を広げる事に繋がるのだと考えたのです。

ちょうど新型コロナに対面してオンライン交流に盛んになった時代が到来しました。
これによって、学校以外の場でも、例えばオンラインやSNS交流を通した新しい人との出会いや経験を重ねる手段も増えました。
しかし、息子の場合、オンラインに対する認知面が追い付いていないため、
とにかくリアルの人同士の交流経験を大事にしたかったのです。

学習面については、支援学校の方がその子の特性に合わせたきめ細かなサポートが期待できるかもしれません。
普通クラスだったら、すぐに授業スピードに追いつけなくなって、寂しい想いをするのではないだろうか?

ただ、中学校・高校と年齢が上がると、どんどん専門的な学習になり、
同じ様な学習レベルや同じ興味を持った友人コミュニティ(似た人達)で固まっていくかと思います。

私が幼い頃を振り返っても、小学校時代が一番いろんな人がいたなぁ、と感じています。
その子にあった専門的な学びはいつでもできる。

それより、小学校こそいろんな子供達と入り混じる経験の中に身を置いて、同年代との集団生活で過ごす経験を大事にしてほしい

それが、息子の将来の成長を見据えて、私達が悩みながら出した答えでした。



②小学校に通う際、心がけ続けた事

息子の通う地域学校は、重度の子供を受け入れた経験が過去になかったのです。

初めて見学の電話入れた時の気持ち。
暗に断られないかな……て不安だらけでした。

学校が微妙な感じだったらさすがにそれを押し切って6年通うのも気持ち的にしんどい。

そしたら。
めちゃくちゃウェルカムだったんです。
それはもう、拍子抜けなほどに

「ともくんも一緒に勉強して遊ぼう!!」

そう校長先生が言ってくれたんだ。
目を見ながらね。
当たり前のことが涙出るほど嬉しいんだ。


障害当事者の方からしたら
「受け入れるのは当たり前だ、当然の権利だ」
という意見もあるかもしれませんが、
現実問題として
当たり前前提で攻撃的な態度で接するのは必ずどこかで不和が生まれる

学校側には学校側の事情もあるのでそれを理解しながら、
お互いに今の自分達で出来る事を建設的に模索していく事こそ大事だと思います。

進学前に校長先生や支援学級の先生と何度も面談をして、
今の息子の状態、学校として出来そうな事など、たくさん話あった。
ありがたいなぁ、と思ったのは、
受入れ経験がない分、逆に私達の提案を積極的に取入れ、一生懸命に活かそうとしてくれた事。

なので、私からも積極的に、テクノロジーを使った支援方法について学校に提案&協力する形で進めていきました。


①息子自身で友達とコミュニケーションを取るためのロボットハンド「とものて」、入学当初から4年間ずっと使い続け、友達との交流に活用していった
 protopedia.net

②授業はiPadアプリを使い、ひらがな文字描き練習や、算数計算など、息子が興味を持ちそうなスタイルで継続してくれた

③自分の意思で動ける電動台車"ToMobility"を使って、運動会や学校登校など自分の力で出来る事を増やそうと取り組んで頂いた
protopedia.net


もちろん現場の教員の皆さんからの現実的な意見も踏まえつつ、
こちらの意見だけ押し通すことのないよう、
また周りの子供達に何か強要や我慢させてしまう事がないように心がけて、
双方にとっていい関係を築いていきながら、
一緒にできる事を考えながら4年間過ごしてきました。

2歳上のお姉ちゃんも、
「ともくんと一緒の学校に行けて嬉しい」
と喜んでくれていたし、
休み時間には姉ちゃんの友達と一緒に弟のクラスに遊びにいったりもしていた様です。


③ 息子の変化 ~同年代との関わりで生まれた成長~ 

地域学校に進学してから4年。
息子は、「特別支援級」「普通学級」を行き来して過ごすスタイルで、学校生活を過ごしています。

当初は違和感のあったロボハンド付車椅子で登校も、もはや日常の光景になっていきました。

友達に日常的にもみくちゃにされていく中で、
息子自身も周りの同年代の子供達の様子を観察する様になり、
状況への認識力も高まっていった様に見えます。

教室に入れば、友達が自然に集まってくる事もあり、
「あいさつしようよ!」
と友達が声掛けして、アイサツが始まるのです。

いつも間にか、それに対して 自然に「バイバイ」が返せる様になりましたし、
ちゃんとお礼が必要なシーンではみずから「ありがとう!」ボタンを押す様になりました。

youtu.be

気分が乗った日には、クラスの友達に対して「おはようございます!」とアイサツして回ったそうです!
友達に対して自分から主体的に何かアクションできる様になる!
これが出来る事になったのは、本当に嬉しい!

子供達の世界の中で、子供は学び、成長する

www.youtube.com


④ 周りの子供達のインクルーシブ経験による変化

普通学校の中で、重度障害を持ったクラスメイトと共に過ごすインクルーシブ経験。
これは決して、障害を持った子供だけのためでなく、クラスの子にとっても良い影響があった、と感じています。
(私達の主観も含めつつ、学校の担任の先生から客観的に聞いた話になります)

[影響①] 「困っている子」に自然に寄り添い、考える友達が出来た

クラスの中にやんちゃな子がいるらしいのですが、
とある際に息子がパニックを起こして叫びだした際に、
「どうしたん?」
って気にかけたそうです。
その後も何度か気に掛ける様になりつつ、いつの間にか自然に寄ってくる様になり、
「今日はなんで泣いてるん?」
「あ、分かった!本が読みたいんやろ」
と少しずつお世話を自主的にする様になったとの事。
そこで周り(補助の先生)から褒められて、それが自分の役割になったのが嬉しかったのか
「ともくんには、こうするとええんやで!」
って、自分から積極的に世話を焼く様になって、やんちゃ頻度が減ったとの事です。

一緒に過ごしているからこそ、
こんな子もいるんだと気づき、
そこから
自主的に「何かをしてあげよう」って気持ちが自然に生まれていく事もある


[影響②] 「できない」事を工夫するアイデア・経験を身近で学べる

普段、息子はロボハンドやiPad、電動台車などの支援ツールを使っています。
これがクラスの子供達にとにかく人気なんです!
あいさつするロボハンドを使って突然じゃんけん大会が始まったり、
電動台車を見るたびに「カッコいい!戦艦やん!」みたいに集まってきたり
とにかく話題が尽きない!
「例えば、指でボールを発射する装置があれば、とも君も一緒に遊べるね」
そんな友達のアイデアから生まれたのが、
スイッチで遊べるボール投球マシン
これを試しに使ってみたら、息子のノリはイマイチでしたが(笑)
「これ、めちゃ楽しいやん!!」
って、普通にボールを投げれるクラスメイト達の方がめちゃめちゃ盛り上がって、何度も何度も交代で遊び始めたw

ボールを投げれない息子がいなければ、電動装置でボールを投げる体験に出会えなかったし、
そこで生まれる新しい遊び方にも気づけなかったのだろう

「こんな工夫ができたら解決できるんだ」

その体験は、例えば、その子が将来、
何か「できない」事にぶつかったとしても、
いろんな手段で工夫すれば「できる」事を知っていれば諦めなくて済む

そんな原体験に繋がるかもしれません


[影響③] 支援機器を使うからこそのOnly Oneのワクワク体験を得られる

息子が大きな手術で、数か月の間、入院で小学校を離れる事がありました。
しかし、せっかく周りのクラスメイトと交流していた繋がりを、少しでも継続したい、と想い、
分身ロボットOriHimeを使って、入院中の遠隔通学を実施させて貰ったのです。


youtu.be


「クラスメイトがロボットになった!」と興奮するクラスメイト。
帰ってご家族に自慢したりと、周りもすごく喜んでいたそうです。

障害を持った子達は必要だからこそ使っている支援装置、
これを使って出来る新しい体験は、
クラスに障害を持った子がいるからこそ出来るOnly体験

クラスの子達にとっても、新しい気付きとワクワク体験に繋がるのではと思います。



自分達の小学校時代を思い返して……

そもそも、なぜ障害があるのを理由に学校が分けられているのだろうか。

地域の公立小学校を出た私にとって、障害者ってとても遠い存在だった。
当時としてはとても珍しく、医療ケアのいる子が、集団登校の班にいた。
必ずお母さんがそばについていた。
決して差別する気持ちもないが、なんとなくじっと見ちゃいけないんじゃないかとか、
どう接していいのか全く分からなかった。

話すとしてもお母さんとお話する程度。

障害の体験とかで、目をつむって校内を歩く、とかした記憶がある。

感想文を書かされ
「目が見えないのはとても怖く感じた。困っている人がいたら助けようと思いました」
とかありきたりな文章を書いた記憶も薄々ある。



もちろんその当事者の気持ちを体験するのとは大切だとは思うけど、
もっともっと大事なのはそこから先の行動では??


実際どう声をかけるの??
どう助けるの??
どういう行動が喜ばれるの??

そんなの日常的に接しないと全く分からないこと。

毎日見ていたら、
この部分が困っている、手助けがいる、
分かってくる。
そして優しい人ならば【自然に】手が出てくる。

困っている人を助ける、誰かのために行動する、

そんな思いやりの心を小さい頃から備えていくのはとても大事なのではないだろうか。

勉強は正直何歳からでも学べると思う。
人間的に大事な部分を育てていくのは幼稚園保育園、小学校だと私は思っている。

大人になり、病気や事故で不自由になった時、
思いやりの心を持った人が少なければ、
誰かのために、動ける人が少なければ、
回り回って自分が困ることにならない?

支援学校と地域学校で、交流とかはあるかもしれないけど、
その僅かな時間の交流だけでは、逆に【違い】だけが強調されてしまい、
自然な関係は築けないと思う。

たとえ、喋れない、歩けない、お勉強も一緒のことは出来なくても、
息子がその同じ空間に【日常的に】いることは、
同年代の子供たちにとってとても大事なのだと思いたい。











⑤ おわりに

普通学校に進学する事に関して、また息子の様子に関する事について、
多くの暖かいコメント・リアクションを頂きつつも、
ごく一部にいただいた声についても冷静に拝見させて頂きました。

その中でも、
「障がいを持った方が身近にいない」
「自分の実体験として知らない」起因の誤解や偏見のものも多いな

と個人的に感じました。

『思った事を正直に書くと、障害があり、この子のように泣いていたり、よくわからない行動をしている子の心の中や、頭の中がわかりません。
ただ、泣きながらスロープを登り切った後、「ありがとう」のボタンを押したとき、行動と考えが合っていない事に驚かされました。
障害者を理解する機会は、学校生活の中で稀にあるかなというくらいです。しかもその時期を超え、社会人になるとほぼありません。もう少し理解を深める機会が大人になる過程であればいいのになと思いました。』

頂いたコメントで、私はこの感想がしっくりきました。



私達も、もしかしたら
息子が障害に直面しなかったら、
きっと知らなかったのかもしれない。

もし、自分の小学校時代に
障害のある子が近くにいたら、
しゃべれない/表現が苦手なだけで内にいろんな感情を秘めている事を知ってたら、
そしてツールを使いいろんな工夫をして解決できる事を知ってたら、

今もっとできる事があったかもしれない

今、健康である人も、
いつ体が動かなくなって「障害」に直面するか
分からない

その時に、
「知って」さえいれば、
その時の不安感、絶望感も解消できるし、
「なんとかなるかもしれない」と前向きになれる

その点でも、
障害を持った方をまず「知る事」、そして「日常的に過ごした経験」は、きっと長い人生において意味を持つと強く信じます。


その意味でも、今回のバンキシャ放送(テレビ放送やYouTube)等を通して、
「障害によって自己表現が苦手な子供がいる事、
 テクノロジーを使い工夫すればその子の意思を周りに伝えられる事、
 それを通して子供達の世界で楽しく生活していける事を
 知って貰えた事」

に大きな意味を感じて、
もしかしたら誰かの人生に良い影響を与える事ができたのかもしれないな、
と大変嬉しく思っています。

                      • -

いろいろと書いてきましたが、これはあくまで我が家の事例です。

冒頭でも書いた通り、我が家は
息子の状態や、学校生活の中で得て欲しいモノ等を踏まえて考えた結果、ひとまずは地域小学校を選択しました。

今後の息子の状態や学校生活でのフィードバックを踏まえて、どうするかはこれからも継続して考えていく必要があります。

大事なのは、
【障害に関わらず、それぞれに選択肢があって、
 それを自分の意思で選べる事】

なんだと思います。

学校生活に限らない話になりますが、
障害と共に生きる子供達にとって、
その子にあった選択肢がどんどんと広がっていく事を強く強く願うばかりです!

2024/2/14「ユニバーサル次官PJ勉強会」で個人モノづくり活動を講演 (霞が関 財務省会議室)


2024年2月14日、東京・霞が関 財務省内にて、
(社福)プロップ・ステーション理事長 竹中ナミ(ナミねぇ)様の主催する
「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト勉強会」
(通称:「ユニバーサル次官PJ勉強会」)

において、各省庁の事務次官 及び 関連各所の皆さまに向けて、
私の「個人モノづくり活動(※ここ重要)に関する講演をさせて頂くという身に余る程の大変光栄な機会を頂きました!


企業所属の肩書きではなく、普通家庭のちょっぴり変わった一人の父親がそんな大舞台で講師講演させて頂くだなんて!?
お話を頂いた際にはとても驚きつつも、1人の当事者家族「父親エンジニア」として伝えたい事を全力でお話しさせて頂きました!
(いやぁ、めちゃめちゃ緊張しました、ほんとに…)


本講演会の3日前に「バンキシャ!」放送が流れたという奇跡のタイミング。
この最高の追い風の中で迎えた当日。
冒頭での事務次官の皆様との名刺交換の際に、
バンキシャ見ましたよ、まさかあの人が来るだなんて驚きました」
という嬉しいお言葉を頂きました!


ナミねぇさんのパワフルかつ暖かいファシリテーションのおかげで
和やかな雰囲気でスタート、約45分ほどお話しさせて頂きました。

今回は、国の政策づくりに携われる皆様へ、何か一人の障害児を抱える父親として伝えたいと思い、以下の事例内容について紹介させて頂きました。

①当事者の具体的な困りごとから発明アイデアが生まれる
 ・楽器&ライフアシスト「アームワンダ」
②一人の「できない」は、「みんな」の価値になる
 ・遠隔×リアルスポーツ「オンラインボッチャ」
 ・あいさつじゃんけんロボハンド「とものて」
③自分の意志で動ける事が、成長と生きがいを作る  
 ・子供成長支援モビリティ「ToMobility」
 ・分身ロボ×屋外移動モビリティのコラボ取組み



更に今回は特に、政策づくりに携わる皆様に少しでも参考になればと思い、以下の部分を特に強調して伝えさせて頂きました。

■就学先に対する柔軟な選択肢がある事の必要性
就学時に抱える課題である「普通学校」「特別支援学校」どちらを選ぶか?
これに対しての私達の歩んできた「普通学校」という選択と、そこで感じた子供の成長、周りの子供達の変化について紹介しました。
同時に、子供によって状況や望む成長の姿は異なるため、大事なのはその子に合わせた「柔軟な選択肢」を選べる事の必要性を課題提起させて頂きました。

■肢体不自由児が幼い頃から「自分の意思で動く」体験を重ねる必要性
ToMobilityの取組を通して、歩けない子供が早期に移動体験を得る事による知的成長・周囲とのコミュニケーションの変化などを強く紹介しました。
また、小児電動車椅子の購入補助金課題(操作未成熟な子だと補助金が下りない問題)についても課題提起させて頂きました

■移動技術の進化が、外出困難な方の未来の可能性を更に広げる
屋外移動技術の進化によって生きがいに繋がっていきそうな実例を友人らとのコミュニティ活動(オリィ部)事例を紹介しました。
遠隔ロボや移動ロボ等を通してもっと新しい多様な働き方ができる環境作りの後押しを提案させて頂きました。


これらは、あくまで我が家の取組みから得られた一事例にすぎませんが、
1人の障害児を持つ父親として、
1人のロボットやアシスティブテクノロジーに魅せられたエンジニアとして、
素直な想いを伝えさせて頂きました。

ご出席いただいた皆様とは本講演を踏まえた質問・意見交換も多くさせて頂き、
多くの励ましのお言葉を頂きました!
本当にありがとうございました!


本会終了後は、分身ロボットカフェDAWNでランチ打ち上げ会。
いつも仲良くしている同志オリィさん、ナミねぇさん、
月刊ニューメディア編集局長・吉井さんとご一緒にDAWNで楽しい一時を過ごさせて頂きました!

2/11(日) 「真相報道バンキシャ」出演 【息子に贈る発明品、試行錯誤の日々 障がいある息子と…ある家族の物語】

www.youtube.com

障害と共に生きる息子や家族とともに取り組み続けてきた
個人製作活動「家族のためのモノづくり」

様々なご縁が繋がって、
1年前から密着取材を受けてきましたが、

今日2/11(日) 18:00~放送予定
日本テレビ真相報道バンキシャ」の
放送回の特集ドキュメンタリとして
廣瀬(ヒロセ)家の取組の様子が取材動画が放送されました!

www.ntv.co.jp

早速YouTubeアーカイブが上がっておりますので、是非ご覧頂ければ嬉しいです!
(他にもYahoo!ニュースや日テレ公式facebookにも掲載頂き、改めて反響の高さを感じています!)

・Yahooニュース
news.yahoo.co.jp

・日テレ公式facebook
www.facebook.com


twitter.com

普段の我が家での生活の様子、
これまでの開発品の数々、
そして息子が小学校で発明品を活用している様子が放送されました!


障害福祉はこうあるべき、とか、インクルーシブとは、とか、そんな事を言うつもりは全くありません。

ただ単に、歩けない、しゃべれない息子がいて、
ずっと近くで見て育ってきたしっかりものの娘がいて、
明るく前向きな母親がいて、
たまたまモノづくりが得意だった父親のいる

そんな家族がこれまで積み重ねてきた等身大のノンフィクションストーリーとして受け止めて貰えたら嬉しいです!




また、番組の最後では息子が電動移動モビリティ"ToMobility"を使って、自分の力で登校するチャレンジの様子を取材頂きました。

最後のスロープ走行はなかなか難しく、
息子は「傾斜スロープと点字ブロックで振動が増えた事の恐怖心」「うまく進みたいのに進めない葛藤」から大泣きをしていました。
しかし、コントローラを最後まで離さない事に、
最後までやりきる」
という意志が確かにそこにありました!
(息子は本当に嫌と感じた時、コントローラを地面に捨ててもう絶対にコントローラを触ろうとしない程、強い拒絶を示します)

息子を知らず初めて見た方は、嫌がっているのに強制的に頑張らされている様に見えたかもしれません。
しかし、一見分かりにくい状態の中にある「動き続けようとする」ところにある彼の意志を尊重して、
そのまま手を貸さず継続しました。

そして、最後のあいさつじゃんけんロボハンドで
「ありがとう」
を押した事で、明確な息子のやりきったポジティブな気持ちの表現が周りに伝わったのです!
(息子はイヤな時は「×」ボタンを選んで押すか、そもそもコントローラを捨ててコミュニケーションを拒否するのです。なので押し間違えでもなく、ちゃんとした意志がそこに見えたのです)

また、普段はいつも「いってきます!」ボタンを押していたのに、この日に限っては「ありがとう!」を押していたのです。
取材カメラがあったり、いつもより多くの声援があった事に、いつもと違う雰囲気を感じとって最後まで頑張ったのだと思います。
(「ありがとう」を押すと周りが喜んでくれる事を経験上分かっていたからこその、息子のサービス精神だったのかもしれません)

息子はしゃべれないため表現するのが苦手なだけで、
そこにたくさんの本人の意思がある。

その分かりにくい意思は、毎日見ている両親家族しかわからない。

しかし、その意志を分かりやすく周りに表現するためのツールが、
あいさつハンドであり、電動移動機器である。


息子がいたからこそ気づいた大事な事

この10年の息子の成長に加えて、
息子から私達親の方も新しく学ばせて貰っている事を感じて、
改めて我が子を誇らしく感じました!







取材以降も、息子が「今日は自力で登校したい」気分の時は、電動モビリティを使って登校する事を繰り返しています!

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また、息子だけではなく、娘に向けても同じく彼女の「やりたい」をサポートするためのモノづくりも進めています!

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・日テレ公式YouTubeショート動画まとめ
www.youtube.com
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【参考】開発品の紹介
■活動紹介【ポートフォリオ)
ogimotokin.hatenablog.com


■登場した発明品
・息子の手で操作できるビールサーバ

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・屋内で動ける簡易モビリティ

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・あいさつじゃんけんハンド「とものて」
protopedia.net

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・歩行リハビリエンタメシステム Melody Shoes
protopedia.net

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・子供成長支援モビリティ「ToMobility」
protopedia.net

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2/11(日) 東海特別支援教育支援カンファレンス@岐阜 講演&機器展示

2月11日(日)に岐阜市で開催される
「東海特別支援教育支援カンファレンス」
に現地登壇します!


2/11(日) 岐阜市じゅうろくプラザ (JR岐阜駅隣接)
9:50~17:00 (私は機器展示12:30から参加予定)


講演登壇(16:00~17:00) 及び アームワンダ&とものて等、
障害を持った子供達のために作った自作開発品を展示予定

本職エンジニアにも関わらず、特別支援教育関連で講演のお声がけ頂き、お話させて頂けるのは初めての機会

当事者家族×エンジニアとして、息子や障害を持った子供達のためのモノづくり活動を通して 子供達の成長に繋がってきた多くの実例を踏まえて
お伝えできたら嬉しいです!

[東海特別支援教育カンファレンス facebook紹介ページ]
www.facebook.com


[申し込みページ]
https://tokaiconfe2024.peatix.com/


岐阜駅直結の好立地、
近隣県の方など、是非とも足を運んでくだされば嬉しいです!

1/21(日) キッズツールデイ/障害支援者向けワークショップ@神戸・三宮

NPO法人ぷれいふるさん主催の障害当事者&支援者向けワークショップに、講師として登壇させて頂きました

1/21(日) キッズ・ツールディ 
場所 : KITTO300 (神戸・三宮)
https://kiito.jp/kiito300/


障害当事者が使えるモノの製作体験
対象が
①障害を持ったお子さんの兄弟姉妹など小学生向け
②子供向け療育支援等に携わる大人向け

という話を頂いたので、2つを回を分ける形を取りました。

気がつけば、
【ワークショップ2回+講演1回+機器展示】
というかつて経験した事のないフルコースの機会を頂きました。(準備量が半端なかったけど、全力で頑張った!)


当日は、息子は体調芳しくなかったので自宅待機。
アシスタントとして娘に現地に来てもらいました。
テキパキと展示サポートをこなしてくれて心強い存在!


■①第一部 : 小学生向けものづくり教室
「肢体不自由時向けアシスティブテクノロジー」をテーマに
・簡単な片手押しスイッチ
・簡易BDアダプタ
を作ってもらい、我が家で開発してきた開発品を自分のスイッチを繋げて遊んでもらうテーマで実施しました。


最後には、魔法のバリフリガチャを自分で制作したスイッチで押して回して、娘缶バッチをプレゼントするお土産付き
まずは、作る楽しさ、そして使う楽しさを感じてもらうワークショップパッケージです!



■②大人向けモノづくりワークショップ
今回初めての試み!
私の展示会でもいつも大人気!
「スイッチで選ぶ!かおす暴走動物さん」
こちらをワークショップで製作体験してもらう事を取り組みました。

1時間程度で最大10人を完成まで導くためにも、製作方法のシンプル化が必須という事で、改めて作り方を見直してみました!
大変だったスイッチBOXの筐体加工は3Dプリンタパーツにして手放し量産できる形に、
一部ぬいぐるみ側に改造必要だった箇所はダミー乾電池式にする等、色々工夫した結果、
電動ぬいぐるみ側は一切改造せずに、差し込むだけで暴走させる事ができる「暴走ダミープラグキット」が出来上がりました(笑)

ワークショップ当日、果たして最後まで作り切れるかドキドキしてましたが、
参加頂いた方全員が無事に動物さんを暴走させる事に成功したので、ほっと一安心!
(なんとか良い難易度に設定出来て良かった)

はんだ付が必要なところがある等、キットとしてはまだ改良の余地があるけど、実質約1時間程度で非エンジニアでも作れる
「かんたん暴走化キット」
として展開できそうな気がしてきました!

この暴走化キット、
ただネタとして暴走させているわけではなく...
当時まだおもちゃへの好奇心が薄かった息子の好奇心を引き出すためにという目的の元で作った暴走ぬいぐるみ。
これもれっきとした「アシスティブテクノロジー(福祉支援機器)」なのです!
ミニ講演を含める事でそんな背景もインプットしつつ、ただ素直に楽しめるモノを作れるワークショップパッケージが1つ出来ました〜



※注意
本キットですが、使い方を誤るとオモチャを壊してしまいます。(特にマイコン搭載のおもちゃはほぼ確実に破壊しています)
イワヤさんの電動動物さんシリーズは、私の手元で慎重に耐久性・信頼性試験を実施して安全性を確認した上で自己責任で使用していますが、
ちゃんとした使用上の注意を理解して頂く必要があるので、本キットは直接のワークショップ限定での提供&情報公開とさせて頂きます。

【まとめ】2023年ふりかえり ~家族とともにモノづくり~

2023年もいよいよ終わりを迎えます。

これまでの活動の整理として、今年2022年に取組んだ事・開発したモノをざっと整理してみました。

なお、過去4年の製作物まとめは以下です。


【まとめ】2022年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~
【まとめ】2021年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~
【まとめ】2020年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~
【まとめ】2019年ふりかえり ~家族のためのモノづくり~ - OGIMOテックノート ~家族のためのモノづくり~


★は特に思い入れ深いモノ

今年の活動概要

今年のキーワードは
必要としてくれる子供達に 「届ける」ために「作る」
家族の「ため」から「ともに」モノづくり

として、息子や家族のために作ってきたモノを、当事者・支援者の方に展開する活動「誰かのためのモノづくり」(OGIMOテック開発室)に注力させて頂きました!

ogimotokin.hatenablog.com


2023年実績として、合計93件ほど

特に、今年7月に情報公開させて頂いた「アームワンダ」がとにかく一番人気で、わずか6か月で 65台も完成品一式を提供させて頂きました!
二番人気が「とものて」も15台、「オンラインボッチャ装置」「Melody Shoes」なども製作提供させて頂いておりました。

今年は本業で平日も出張先にいて不在にする事が多く、モノづくり時間の確保が難しかった事も多いのですが、家族の協力もあって無事に必要なタイミングに提供する事ができました。

提供した先でも様々な活用例をフィードバック頂き、喜んで頂けているのが何よりも嬉しく、私にとっての最高の開発モチベーションの源です!

そして、このモノづくり発信活動も家族全員で取り組む様になりました。
Maker Faire Kyoto(4月)、Maker Faire Tokyo(9月)、関西キッズ機器展(11月) に家族全員で楽しく出展参加。
まさに
「家族のためのモノづくり」から「家族とともにモノづくり」
変わった1年でした。


また本業では、屋外搬送ロボットの実用化に向け、様々な実証トライアルを繰り返してきました
その中の一つの取組みとして、本業とプライベート活動がついに繋がる取組みを進める事ができました!

自動搬送ロボット「ハコボ」×分身ロボット「OriHime」による遠隔接客実証

省人化目的で語る事の多い自動搬送ロボット(屋外移動技術)には、外出困難な方の活躍フィールドを広げる技術になりえる事を一つ社会実験の形で取り組み社会に訴える事ができました。

本業で取り組んでいる移動ロボット技術を、
体が不自由な息子や移動に困難な人達の将来の移動支援技術に繋げていきたい

という個人的想いが一つ形になって嬉しく思っています。






発明品シリーズ① : 息子(肢体不自由児)向けアシスティブ機器

(1-1)★あいさつじゃんけんハンド「とものて」

しゃべる事ができない息子の小学校生活でのコミュニケーション用に製作したロボットハンド。
名前を「とものて」命名しました。

まとめサイトは以下をクリック
 

4年間使い続けて、息子も本装置で当たり前にコミュニケーションできる様になってきた

また、息子同様に障害を持った子供達・家族を中心に製作依頼を頂き、合計15台程 提供させて頂きました





(1-2)★魔法のバリフリガチャ [4月]

ガチャが回せない息子や子供達に楽しんで貰いたい想いで製作した電動ガチャマシン


まとめサイトは以下をクリック
 

この魔法のバリフリガチャを使って、イラストレータを目指す娘のイラスト「にっこりん」シリーズの缶バッチを販売させて頂きました。
合計230個以上を売りあげました! (娘の夢の後押しと自信に繋がりました)


また、他のイベントでは友人製作のチャリティー缶バッチを販売させてもらったり

分身ロボットカフェDAWNにて設置させて頂いたりと、多くの可能性を広げるガチャ体験を提供できました





(1-3)★スイッチ&遠隔から操作できるドリンクサーブ装置

息子にビールを注いで欲しい想いで作ったスイッチで操作できるドリンクサーブ装置。
定期的に使ってみたところ、息子も上手に注げる様になりました

OriHimeから遠隔で操作できる機能を追加したところ、
オリィ部メンバ―と一緒に取り組んでる分身ロボット販売ワゴンにて、外出困難な友人らが自宅からお客さんにドリンクを提供&接客する体験を作る事ができました!

分身ロボットカフェDAWNにも遠隔ビールサーバーとして常設設置頂いております



(1-4) 暴走かおす動物ぬいぐるみ

出展イベントでも大人気の暴走カオスどうぶつさんシリーズ。
こちらも依頼に合わせて製作提供させて頂きました




(1-5) 3Dプリンタ自助具

手洗いブームだった息子が手洗いしやすい様に、とっさに作った延長治具
思い付いた時にすぐ実現できるのが3Dプリンタの価値




発明品シリーズ② 移動ロボット/モビリティ関連

(2-1) 子供移動支援モビリティToMo-bility

歩けない息子が屋外含めて「行きたいところに行ける」をサポートする電動モビリティ。

まとめサイトは以下をクリック
 

今年は、小学校への登校に毎週使っていく取組を進めていました。

また、運動会では4年越しで初めて自分の意志で前に進み続けゴールテープを切る事ができました



(2-2) ROS対応移動ロボットベース台車

新しい人搭乗可能なモビリティベースの研究を進めています。
コンパクトなので屋内向けだったり、息子が使わない時は自動移動ロボとして活躍する等、
その可能性を模索しています

物理的にやってくるクリスマスなど(笑)


移動ロボットが身近にある事で、ぱっと思い付いた時に実験できるのが強い
これからも思い付きをすぐ試せる様にしていきたいですね


(2-3) ToMo-bility×OriHimeで移動販売実験 [4月/12月]

ToMobilityシステムを分身ロボットOriHimeから操作できる様にした事で、安心して屋外や人混みを分身移動できるシステムができました。

4月 高知の海岸沿いの砂浜を一緒に散歩してみたり

12月イベントにてガチャを搭載して、「遠隔操作可能なガチャ販売ロボット」が爆誕



(2-4) ToMo-bility×OriHimeで遠隔スケート[9月/12月]

ToMo-bility×OriHimeシステムを使って、スケートリンク上にて走行、遠隔からスケート体験ができるかの実験も行いました!
「生まれて初めてスケートできた」と喜んでくださって嬉しかったなぁ





発明品シリーズ③ 誰かのためのモノづくり

(3-1)★楽器&ライフアシスト「アームワンダ」[7月]

息子を始め、肢体不自由な子供達にリアル楽器演奏を楽しんで欲しい!
「おぎモトキ」×「オリィの自由研究部(β)」で取り組んできたハンドベル等のリアル楽器を演奏するために製作した装置。

まとめサイトは以下をクリック
 

2023年7月での公式リリース後、依頼製作を受ける様になり、わずか6か月で65台近くを製作提供させて頂くなど当事者ニーズの高さを感じております。



また、その依頼の中で生まれた要望を反映させて、機能アップも進んでいます





(3-2)★視線入力で楽器演奏「アームワンダ」×「EyeMoT」[9月]

指が動かない子供達とも一緒に楽器演奏をできる様にしたい!
そこで、業界有名な視線入力訓練ソフト「EyeMoT」とコラボ!
「アームワンダ」を「EyeMoTボックスアプリ」から直接操作する事ができ、
簡単に視線操作を使った楽器演奏など物理デバイス操作を試す事ができます!



(3-3)★「アームワンダ」×「インスタコード」でギター演奏[9月]

知的障害のある子供達にも、ギター演奏体験をできる様にしたい!
電子楽器業界で人気&勢いのあるインスタコードを使って、
指先操作だけでギターを鳴らせる仕組みを作っています。





(3-4) オンラインボッチャ装置 (ver.4)[9月]

2020年オリィ部から始まり、仲間達と一緒に作り育ててきたオンラインボッチャ。
(一社)オンラインボッチャ協会 – 楽しいを、あきらめない

今年はなんと、全国の支援学校を巻き込んだ業界初の全国大会(企業スポンサー)の2回目が開催されました!

本製作装置が公式機体として約1か月に及ぶ大会に使って貰うため、大幅に改良リニューアル。
既存ボッチャランプに後付け可能なシステムを構築しました。





出展イベント

Maker Faire Kyoto 2023[4月]


■M5stack User Meeting 大阪[5月]


Maker Faire Tokyo 2023[9月]
ogimotokin.hatenablog.com

■アートパラ深川[10月]


■関西キッズ機器展[11月]
ogimotokin.hatenablog.com


■社内DEIイベント[11月]





講演イベント

■株式会社かなえるリンク 研修会[3月]


■工作ワークショップ[7月]


■埼玉県越谷支援学校 全社研修会[12月]

その他 未公開ですが、依頼講演にもいくつか登壇させて頂きました!


本業①(搬送ロボット×分身ロボットコラボ)

個人的にも一番想い入れの深い取組みとして、
自動搬送ロボット「ハコボ」×分身ロボット「OriHiime」により外出困難者が屋外接客サービスを行う取組を行いました。

搬送ロボット「ハコボ」×分身ロボット「OriHime」による遠隔街歩きツアーガイド実証 [7-12月]

プライベート活動で多くかかわらせて頂いたOriHimeやパイロットさんらと、こうして本業で開発してきた移動ロボットがコラボして、
外出困難な方々の活躍可能性を広げる取組みを進めることができた事、とても嬉しく思っています。
まずは社会に対して一つ提案を見せれたかと (そして、ここから!)

取組としては、遠隔街歩きツアーガイド

他にも、街イベント(夏祭り/秋祭り)などでの移動販売にもチャレンジしました



6か月に及ぶ実証実験。毎週 神奈川県藤沢市へ出張遠征するなど、なかなか移動量の多い1年でしたが、
自分のやりたかった事に直結する取組だったので、モチベーション高く取り組ませて頂きました




本業② (搬送ロボット)

東京丸の内仲通りでの移動販売[1月][9月]

日本初 改定道交法における遠隔操作型小型車としての届け出走行開始[1月][8-9月]


広島での公園警備&広告の実証実験[11月]

こうしてユーザーに触れてもらえる機会の多くに立ち会う事ができて、とても充実していました!


 


終わりに

いつもの事ながら、製作物の紹介がかなりの長文になってしまいました。

今年は、障害を持った息子が10歳となり、
改めて息子の成長を振り返る事も多かったかと思います。

そして、自分の取組みが大きく3つに分かれている事を再認識しました。

① 家族のため (父親エンジニア)
② 必要としてくれる当事者/支援者のため (OGIMOテック開発室)
③ 将来の移動ロボ普及のため (本業)


これまで、あやふやで考えていましたが、気持ちを据えて「誰かのために作る」と決意して、オープンに発信して、
そして大きな反響と手ごたえを貰えたなぁ、と思っています。

そして、
「家族のため」から「必要としてくれる誰かのため」
「移動ロボット」を通して「当事者の可能性を広げたい」

と、私が思い描いている3つの取組みがそれぞれ交差しはじめた事を感じれて、とても嬉しく感じています。
この交差をもっともーっと拡大していける様に、来年も頑張っていきたいと思います!

いつもSNSやリアル、オンライン等で、様々な暖かいコメントやリアクションをありがとうございます!
ワタシや私たち家族もたくさん支えられています!

本当にありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!

関西キッズ機器展(2023) 出展情報 (ブース紹介)

出展情報

関西最大級の子供向け福祉(障害支援)機器展示イベント
「第4回関西キッズ機器展」
に個人活動として出展します!
(初めての大規模福祉イベントへの単独出展)

『OGIMOテック開発室』という屋号でこの度、出展予定。
名だたる企業様が並んでいるイベント内で数少ない個人出展
(参加許可頂き本当にありがたい限り)


私は、『家族&誰かのためのモノづくり』というテーマで、
障害を持った息子や家族のために作った自作リハビリ機器・改造おもちゃ、
そして友人ら&障害当事者の方々と一緒に開発してきたアシスティブテクノロジー機器を出展予定です。


自己紹介はこちら
ogimotokin.hatenablog.com


以下が公式サイトでの私のブース説明になります。
makezine.jpwww.kansaikids2023.com]


これまでメイカー系イベントには何度も出展して、多くの子供達に体験してもらう事はしてきましたが、
「ターゲットとなる障害当事者(特に重心児&家族)・支援者にもっとダイレクトに体験できる機会を作りたい。本当に必要としてくれる人に届ける活動に全力を注ぎたい」
と考えて、今回初めて福祉向けイベントへの単独出展を決めました。

ですので、本イベントでの出展としては、
いつもの体験展示だけではなくて
「依頼製作&提供可能な開発品」
を中心に展示予定です。

その場に来て頂いた事者や支援者の方とお話しながら、
もし必要としてくださるのであればその場にてご相談くださいー!
具体的な依頼製作の話を受ける事も積極的にしていきたいと思います。

[活動にかける想い]
ogimotokin.hatenablog.com


また、今回も
「家族全員(妻&子供達)での展示会参加」
を行っています。まさに家族全員がチームとして展示会を楽しみます!
原点である息子氏の実際の様子(開発物をどの様に使っているか)なども見る事ができるかと思います。


ブース場所はこちら


以前に個人活動の一環として
社内ケア家電サークルで一緒に活動していた友人達が立ち上げた
柔らか食家電GIFMOさんが隣のブースなので、すごく嬉しかったりします!

gifmo.co.jp


他にも子供向け障害支援機器で有名なメーカーさんが多数参加されているので、
1人のユーザーとしても非常に楽しみなイベントです。

カタログ

ダウンロードはこちら
[メインカタログ]
・メイン受注製作品
https://1drv.ms/b/s!As0OGE8gbT3Aka8Zmiuat3OEE2Il3w?e=Bvrvs1


[サブカタログ]
・アームワンダ専用カタログ
・サブ受注製作品
https://1drv.ms/b/s!As0OGE8gbT3Aka8bgOwqTbdF6tuzFg?e=qEKami



展示① : 楽器&ライフアシスト「アームワンダ」

①-1: ベースモデル紹介

息子を始め、肢体不自由な子供達にリアル楽器演奏を楽しんで欲しい!
「おぎモトキ」×「オリィの自由研究部(β)」で取り組んできたハンドベル等のリアル楽器を演奏するために製作した装置。

[製作物]

詳細は以下のまとめページをご覧ください!


ハンドベル、打楽器、ギターなどのリアル楽器はもちろん、そこから派生して、ボール転がし、応援装置、など手が動かすのが難しい方がスイッチ一つで「押す」「ひっぱる」などの動作を支援する、まさに『ライフサポート(生活支援)』として活用例が広がっています。

2023年7月から依頼製作を受ける様になり、わずか4か月で50台近く製作依頼が来るなどの当事者ニーズの高さを感じつつ、その依頼の中で生まれた要望を反映させて、どんどん進化しております。

これまでの製作活動で生まれた全オプションパーツを本イベントでは展示&体験予定。
「スイッチを押したら動く」このシンプル機能を、支援現場で使いやすくするための工夫の数々をご体験ください!




①-2: 【アームワンダ×EyeMoT】視線でリアル楽器演奏

指が動かない子供達とも一緒に楽器演奏をできる様にしたい!

そこで、業界有名な視線入力訓練ソフト「EyeMoT」とコラボ!
「アームワンダ」を「EyeMoTボックスアプリ」から直接操作する事ができ、
簡単に視線操作を使った楽器演奏など物理デバイス操作を試す事ができます!

[重度障害児支援システム EyeMoT シリーズ]


こちらも依頼製作提供可能ですので、アームワンダをお求めの際に合わせてオプション指定頂く形になります。
ブース内に視線入力装置も設置予定なので、ぜひ「見るだけで」演奏できる体験、感じてみてください!


①-3: 【アームワンダ×インスタコード】スイッチ一つでギター演奏体験

知的障害のある子供達にも、ギター演奏体験をできる様にしたい!

電子楽器業界で人気&勢いのあるインスタコードを使って、
指先操作だけでギターを鳴らせる仕組みを作っています。


本展示はプロトタイプのため、現時点での依頼提供は検討中になりますが、アームワンダの使用用途でも大きな人気であるので、まずは体験として感じて貰えたら嬉しいです



展示②: 魔法のバリフリガチャ&娘イラスト「にっこりんver.2」缶バッチ販売

手が不自由で普通のガチャが回せない息子や子供達にも自分でガチャを回すワクワク感を味わって欲しい!想いで製作

そこに加えて、
イラストレータを目指す娘に「自分の描いたモノを誰かに手に取って貰える体験」を作れないだろうか、とガチャのコンテンツに娘イラストグッツを展開

詳細は以下のまとめページをご覧ください!
protopedia.net



是非とも、ブースにて体験&購入頂ければ嬉しいです!
(娘や息子もブースにてお出迎え予定!ぜひとも本人から買ってあげてください!)

また、こちらは一般的な福祉スイッチに対応しておりますので、当事者の方は是非ともお手持ちの3.5mmスイッチジャックをお持ち頂ければ、自分の力でガチャガチャを回す事ができます。
生まれて初めてのガチャ体験、是非ともやってみてください!

展示③ : あいさつ&じゃんけんロボハンド 『とものて』

[目的] 息子&友達向け
・小学校へ入学した息子がクラスの子供達と打ち解けるきっかけを作りたい
・言葉を話せない息子が自分の意志で「友達とあいさつする事」を習慣づけていきたい

[製作物]
ボタンを押すと「おはよう」「バイバイ」等、自分の口&手の代わりに可愛く挨拶してくれるロボットハンドを製作。

それから3年すぎて、息子自身も自分の力でコミュニケーションができる様に

そこから、「うちの子も使ってみたい」という声を頂き、
当事者家族へカスタム量産 製作展開中

[コメント]
開発きっかけは、吉藤オリィさんと一緒にSMAの女の子が自分の意志でじゃんけんするためのロボットハンドです。

それが3年経って、我が子の就学に向けたコミュニケーションツールに進化!
友達の困り事を解決するため試行錯誤して作ったツールが、こうして我が子の成長に繋がってく素敵なループ!

既に20台近くユーザ提供して、必要なアクション数も40個くらいまで増えてきました!

また依頼製作の中で、要望があった多くの追加アクションなどもすべて体験可能。
操作I/Fも新たにリニューアルして展示予定。
(


展示④ : 歩行リハビリエンタメシステム「Melody Shoes」

息子の歩行リハビリのモチベーションを上げるために作ってきた電子靴システム。
支援学校からの製作依頼に合わせて、システムを大きくリメイクし、外部提供できるレベルまで完成度を高めました。

また、光や音だけでなく、ロボットやiPad/PCゲームとの連動機能も追加開発しました

本システムの詳細や開発への想いはこちら↓
protopedia.net


息子が使っていた歩行器(SRC)は持ち込み展示予定。
展示ブースの対応人員の都合上、常に動かしてはいないので、気になる方、興味ある方はお声がけ頂ければ都度対応します!

展示⑤: 魔改造おもちゃシリーズ

⑤-1: スイッチで選ぶ「かおす魔改造どうぶつさん」

[目的] 息子向け
・知的にも遅れのある息子の好奇心をこじ開け、自分の意志で「選ぶ」行為を楽しく経験できる様したい


[製作物]
「ふつう」「ぼうそう」「かおす」の3モードをスイッチで選択すると、激しい動きになる(笑)
簡単な技術で、子供や大人を、笑顔にしてくれる魔法のくまさん

スイッチに応じて、使う電池の本数を電子回路で切り替えるというシンプル製作

毎年 どの作品にも負けないくらい絶大な人気だった「暴走どうぶつシリーズ」。
最近では、「魔改造×動物ぬいぐるみ」は某番組やいろんな個所で注目を浴びておりますが、
私の製作した暴走シリーズは
「非エンジニアでも簡単に使える&楽しめる簡単魔改造が特徴です

実際に、非エンジニアである療法士の先生に作り方を教えたら、簡単に量産されていました。

イベント限定やバズり目的でなく、
療育現場や日常で使えるモノを目指した実用魔改造

こちらも依頼製作などは対応可能です!

⑤-2: パリピ改造くるくるチャイム

[目的] 息子向け
・ボール転がしが大好きな息子の好奇心を広げたい
・息子の指先を使うリハビリ練習を自主的に行う様に仕掛けたい

[製作物]
くるくるチャイム内部に、測距センサーを埋め込み、ボール位置を検知させ、ボール位置に合わせて、LEDテープ& 効果音を鳴らすという追加改造


詳細な製作方法は以下を参照ください。

ogimotokin.hatenablog.com

2020年1月に製作して以降、お気に入りのおもちゃの一つとして、遊び続けてくれました。
おかげで筐体は傷だらけですが、今でも安定して動いてくれてます。

こちらも依頼製作は可能です。

展示⑥: オンラインボッチャシステム

2020年オリィ部から始まり、仲間達と一緒に作り育ててきたオンラインボッチャ。
(一社)オンラインボッチャ協会 – 楽しいを、あきらめない

今年はなんと、全国の支援学校を巻き込んだ業界初の全国大会(企業スポンサー)の2回目が開催されました!

本製作装置が公式機体として約1か月に及ぶ大会に使って貰うため、大幅に改良リニューアル。
既存ボッチャランプに後付け可能なシステムを構築しました。

本装置も少しずつ台数を増やして、埼玉・兵庫・大阪で稼働中。
展示ブース内には、リニューアル版オンラインボッチャランプを展示中。
スイッチ操作によるボール転がし&まとあて体験などを実施予定

展示ブースの対応人員の都合上、常に動かしてはいないので、気になる方、興味ある方はお声がけ頂ければ都度対応します!


その他

本ブース出展ではメイン展示しませんが、余裕があれば以下のものも使える様に準備しておこうと思います。もし興味があればお声がけ頂ければ、体験できる様に準備したいと思います

・ スイッチ&遠隔から操作できるドリンクサーブ装置

息子にビールを注いで欲しい想いから生まれた装置

この装置は、手元の福祉スイッチだけでなく、分身ロボットOriHimeからも制御できる機能を追加しました。





・ ポータブルM5エレベータパネル ver.3

入院中のお子さんのために製作した病室内で遊べるポータブルエレベータパネル。
「エレベータ好きの我が子にプレゼントしたい」との相談を頂き、更に追加機能を加えてカスタマイズして提供しました!



・ 子供成長支援モビリティ ToMo-bility

息子の「自分の意志で行きたいところに行ける」を試行錯誤してきた足代替モビリティ開発

protopedia.net

会場スペースに余裕がありそうなので、ToMo-bilityを1台 現地に設置予定。
余裕があれば、会場内を移動して回る予定