OGIMOノート~家族のためのモノづくり~

OGIMOノート ~家族のためのモノづくり~

8歳の娘と、6歳の息子(脳性麻痺)を持った父親エンジニアの備忘録。自作の電子工作おもちゃ/リハビリ器具/ロボット関係の製作記録、勉強記録を残していきます

歩けない息子の足代替モビリティ開発記② ~手を繋いで一緒に散歩~

f:id:motokiinfinity8:20200524140818j:plainf:id:motokiinfinity8:20200524143548p:plain

物理的に歩くのが難しく、また知的障害もあり電動機器の操作習得が難しい息子。
そんな息子の「自分で動きたいという意志を引き出す」事を目指した
息子専用のモビリティ(電動車椅子)の開発・練習記録を記しています。


■前回の記事はこちら
ogimotokin.hatenablog.com


2019年8月から取り組み始めたこの個人プロジェクト、
本記事では2020年1月~5月にかけて様々な試行錯誤を繰り返した軌跡を記します。

その結果、少しずつですが、
「自分の意思で進む方向を選び操作に反映する!」
様になりました!

GWには成果報告として、
分身ロボットOriHime経由で実家の母に孫の運転する姿を見て貰いました!

www.youtube.com

若干6歳ながら、おばあちゃんと姉の二人を乗せて、颯爽とドライブする息子!
(こんな経験、普通に生活していてもなかなか得られない経験だな、と思います)

自分が作ったモノが
子供の成長を後押しして、
その成長に直結してる事を感じれて、
   
本当にうれしい!

と、大変胸が熱くなりました!
   




以下の記事では、ここに至るまでの試行錯誤のモノづくり&練習の様子を記録として残したいと思います。




取組み④  一人で乗れるための専用シート増設(2020年3月)

前取組み③で実施した「大人用車椅子+1ボタンスイッチを使った移動練習」により、住宅街など自分の身近な屋外環境で練習する事が効果的だなぁ、という感触を受けました!

その一方で、座位大人用車椅子のため息子一人で座る事ができない事が欠点でした。
お母さんの膝に乗せて走行するスタイルによる安心感は、取組みスタートとしては間違いなく効果的だったと思いますが、『「自分の力で動かしてるんだ」という自信・意志を高める』という目的に向けて「自分一人で座れる工夫」事は必須と考え、なんとか出来ないかと試行錯誤しました。

工夫ポイント

どうしてもエンジニア脳な自分は、アルミフレーム等で座面フレームを作る、DIY加工する等の方法を試行錯誤しましたが、、、、

結果として、
【廃棄予定になった息子用椅子の座席を車椅子シートに乗せる&ホームセンタで購入した荷物牽引ヒモで固定】
という最もシンプルな方法を選びました(笑)
     
追加費用1000円というコスパの良さ。
とっさに思いついて試してみたら、、、、ピッタリフィット!
80kg荷重対応紐のため、安定性も問題なし!
なんでも、まずは手を動かしてやってみる事、大事ですね!

f:id:motokiinfinity8:20200523205257j:plainf:id:motokiinfinity8:20200523205305j:plain

荷物用牽引ヒモで取り外しも簡単なため、折り畳み電動車椅子の特徴を活かして車の荷物入れに全部納められる!
これにより、遠くの公園へ車で向かい電動車椅子の練習も出来るなど、練習する環境の自由度を上げる事ができ、息子に適した練習場所を探す事もできました!

変に難しく考えず、簡単な工夫で出来る事が一番ですね。

取組み成果

さすがに一人で乗る状況だと怖がって泣き出すかなぁ、、、と思っていましたが、初回から何食わぬ顔で乗ってくれました!!!(良い意味で期待を裏切られました) 

f:id:motokiinfinity8:20200523205233j:plain

直近3カ月、母の膝を通して車椅子に乗る体験を重ねてきて、「車椅子」が息子にとって自然な位置づけになってきたからこそ、一人でも乗る事を受け入れてくれたんだろうなぁ、と思います。



f:id:motokiinfinity8:20200523211517p:plain

最初からこの一人スタイルにしていたら、おそらく泣き叫んで練習にならなかったと思います。

焦らずに、その子が受け入れやすい様に段階を踏む事が大事!




取組み⑤ 「前/左/右」を選択できる息子専用コントローラの開発(2020年3月)

ここまでの取組みのおかげで、『1ボタンスイッチによる前進操作』は出来る様になってきました!
30分近くずっとボタンを押して走り続ける程、慣れてきた様です。
そこで、次のステップとして「自分の意思で進みたい方向を選択する」事を目指し、息子用の方向指示コントローラを製作しました。

f:id:motokiinfinity8:20200523220937j:plain

工夫ポイント

コントローラとしてはとにかくシンプルに、余計な追加ボタンを作らず「前」「右」「左」を選択させるだけにしました。
また、言葉の意味もまだ十分伝わらないため、直感的に分かりそうな矢印で表現しました。

筐体は、息子の手のサイズに合わせてCADで設計し、3Dプリンタで製作しました。

f:id:motokiinfinity8:20200523220624p:plain

スイッチ部分は以下のマイクロスイッチ(基板実装用)の上に、3Dプリンタ製カバーをはめています。

タクトスイッチ(大)10個セット: パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販


また、本体ユニットとはスイッチ用GPIO線を3本繋げています。
しかし、物理的に3.5mmジャックのケーブルを3本繋げるのは、運用上面倒くさいので1本のケーブルに束ねました。

ちょうどいい汎用的な4Pinコネクタがないかを調べたところ、【ミニDIN4Pinコネクタ】が入手性も良さそうなので、これを使いました。
(昔のテレビ/レコーダで使われていたS端子コネクタの事です)

ミニDINソケット(メス) 4P (S端子コネクタ) 基板取付用: パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
ミニDINコネクタピッチ変換基板: 組立キット 秋月電子通商-電子部品・ネット通販

この二つの部品の組み合わせで基板上にミニDIN4ピンをつなげる事ができます。この4Pinのうち3Pinに「前スイッチ」「右スイッチ」「左スイッチ」を割り当てました。


成果

まずは無邪気に息子にコントローラを渡してみたところ、、、予想通り難しかったです。
ボタンを適当にポチポチ押して予想外の方向に動いてしまった事に拒否感を示し、、、泣き叫ぶ始末。

ですので、ここはもう一度初心に帰り、お父さん or おねえちゃんが座席に座り、息子を抱きかかえる形で操作のお手本を見せてあげる様にしてみました。

f:id:motokiinfinity8:20200523225309j:plainf:id:motokiinfinity8:20200523225330j:plain

また、最初は「右ボタン」「左ボタン」は使わず、3つのボタンから「前ボタン」を確実に選択してもらう事を意識しました。
『真ん中のボタン(前ボタン)を押すと今までと同じ様に前に進むんだよ!』
変化点を少なくして、受入れハードルを下げる様に取り組みました。

週末3回くらい繰り返したら、コントローラの操作イメージをなんとなく理解できた様で、必ず「真ん中のボタン」を自分で選び、前へ進める様になりました!


取組み⑥ 「してあげる」役割を作る介助者搭乗用ステップ(2020年4月)

www.youtube.com


屋外で息子と電動車椅子練習をし始める様になって、改めてお姉ちゃんの存在の大きさを感じました。道路に車が来てないかをチェックしてくれたり、路面の段差状況を見てくれたり、、、
弟から見たら、まさに「介助してもらう存在」

だけど、息子も「ただ介助してもらう」だけでなく、逆にお姉ちゃんに対して出来る役割を作って上げれないかなぁ、と考えました。

そこで、友人から以前に頂いた「子供用バギーステップ」を車椅子後方に荷物固定紐で取り付けて、介助者用の簡易台を付けました。
これにより、お姉ちゃんが歩き疲れた時、弟はお姉ちゃんを車椅子に乗せて運んで「あげる」事ができる!

お姉ちゃんとしては新しい乗り物に乗る感覚で楽しい!

   
「してもらう」から「してあげる」へ
   
そんな立場の逆転

という体験を作ってあげる事ができました!

技術としては超シンプルなステップ台なのですが、この立場の逆転の考え方、結構深くて好きです!
将来的には、これで学校の友達を乗せてあげれる様になって欲しい!

  



取組み⑦ 子供の手を繋げる片手用介助コントローラ開発(2020年5月)


www.youtube.com

車椅子練習としていろんな練習コースを模索している中で、困った事が…
息子は大きな車の音が苦手なので、例えば車が近づいてくると怖がってテンション下がってしまいます。
この対策として、手を繋いで気持ちを落ち着かせてあげるのが最も有効です。
しかし、現状の介助コントローラは息子が使う事も想定して大きめに作ってしまったため、両手がふさがっていました。
無理やり片手で操作すると、咄嗟の緊急停止がかけれないため、安全面で不安がでます。
そこで、一緒に手を繋いで安全にお散歩する事を目指して片手のみで操作できる「介助用コンパクト無線コントローラ」を製作しました。

工夫ポイント

子供の手つなぎと安全面の両面を担保させる事を目指しました。

操作感の工夫として、   
・親指ジョイスティックの操作のみで進行の左右方向の補正が出来る
→ 狭い通路でも本人の意志を尊重しながらうまく進む事が出来る
   
ジョイスティック押し込みで緊急停止(子供操作を受け付けなくする)
→ 不意の道路飛び出しを防ぎ、安全を担保
   
これにより、【子供と手を繋ぎながら】路上での走行練習をする事ができ、同時に【安全性も担保】できます!

心理的にも、物理的にも、子供も安心させるコントローラ
  
   

製作システム

簡単なブロック図は以下になります。
f:id:motokiinfinity8:20200524094508j:plain

無線通信可能なコンパクトデバイスとして、今回は M5StcikCを選定しました。
(2020/5時点では更にコンパクトなM5Atomが発売されているので、次にもしリメイクするならM5Atomにしようと思います)
M5StickC自体にはバッテリーが内蔵されていますが、電池容量は心もとなく電池切れによる操作ミスを防ぐために、
今回はモバイルバッテリーを外付け前提にしました。

また、ユーザー操作ボタンと介助者コントローラの関係を以下に図示しました。

f:id:motokiinfinity8:20200524094555j:plain

介助者コントローラの「後ろ」「緊急停止」はすべてに置いて最優先としています。
操作者コントローラの「前」「左」「右」に対しては、その意志を出来る限り尊重しながら補正する仕様としています。

形状は、3Dプリンタでシンプルなモデリングを作りました。

f:id:motokiinfinity8:20200524135141p:plain

成果

f:id:motokiinfinity8:20200524140818j:plain
どうやったら、息子は自分の意志で「前に進みたい」と思えるのか?
   
公園は息子が苦手場所だし、そもそもコロナ対策で人の集まる場所には行かない方がよい。かといって、屋内で練習出来るところもないし、本人も楽しくない。
   
という事で、むすこにとって馴染みである近所の通学路周辺(人気のない場所&車の少ない場所)を散歩がてらの練習方法にしました。
将来的には、息子だけの力で通学出来ると事を目指した練習として
   
一番の課題である安全性については、
・最低速度で移動
・万が一、車が来たら早めに停止
・介助コントローラを離さず何かあればすぐに緊急停止をかける

という条件で進めていきました。
   
最初は、怖がって顔を隠しながら前ボタンを押して進む息子。
それだと危ないので、隣に立って手を繋いであげると、、、
   
なんだか安心したのか、、、
目をキラキラさせて前へ進む進む!!
   
片手介助コントローラ、Good Job!
    

『息子と一緒に手を繋いで歩きたい』

という目標が、少しだけ叶った気がします(^-^)
   
   
電動車椅子の練習を始めて、数ヵ月。
最近では、
「進みたい!」
という息子の意志が顕著に見えてきました!

   

明らかに3つあるボタンの「前ボタン」しか押さない!

他のボタンに無理やり手を持っていっても、必ず「前ボタン」に手を戻して押し続けるので、これは明確な意志を感じます。
気がつけば…一時間近く走り続けてます(笑)

そして、最近では、「前に進む」と「前以外の方向に進む」の二択を覚えてきました!
   
ほとんどの場所では必ず「前ボタン」を押し続けるのですが、川辺のコースに行くと必ず「右ボタン」を押し始める!
3回やって3回とも同じ場所でその行動をするので、彼なりにしっかり意志を表現しているのだと、嬉しくなりました!
    
     
もちろんまだまだ課題はたくさん。
息子の意志はしっかり現れてきているが、
まだその意志の詳細を動作に反映させるのは難しい様子。
(例えば、「あっちの道にいきたい」意志はなんとなく表現できても、それを「ハンドル操作をして目的地まで動かす」操作に繋げる事は難しい)

なので、これは根気よく練習しつつ、必要なテクノロジーは試行錯誤でサポートしていきたいと思います!












Extra : 車椅子で遊んでみた ~Nintendo Labバイクコントローラ・電車でGoコントローラ・おもちゃコントローラで遊ぶモビリティ~

息子の「自分の意思で動く練習」のためにレンタルした大人用電動車椅子
空いてる時はお姉ちゃんも遊びたいよね!という事で、
気軽に遊べる様な「遊びゴコロ溢れた電動モビリティ体験」を作ってみました。

Nintendo Laboバイクコントローラ
電車でGo!コントローラ
・Fisherpriceおもちゃコントローラ

の三種類で電動車椅子を遊べました!

実は、過去に製作した「電動モビリティMottoy」での開発システムをそのまま使いまわしただけなので、ほとんど追加開発なしで遊べました!
ogimotokin.hatenablog.com

コントローラは自分の好きなモノで、いろんなモビリティを乗り回せるというのも楽しくていい!

息子はまだ操作認識・練習なので、分かりやすさ優先で「3方向コントローラ」を使っていますが、
本人の習得が進んできた段階で、この様な「遊びゴコロ溢れたコントローラ」で楽しみながら操作できる様にしていきたいと思います!


息子よ、
これから先も楽しい取り組みの可能性、
いっぱい作っていこうな!

Maker Faire Kyoto 2020 Online 出展情報

f:id:motokiinfinity8:20200502001212p:plain

出展情報

2020/5/2(土)~3(日)に京都・けいはんなで開催される
メーカーイベント Maker Faire Kyoto 2020に個人として出展予定でしたが、
あいにくと新型コロナウィルス蔓延対応のため、開催そのものが中止になりました。

しかし、Onlineイベントとして、別途Twitter上で開催される事になりました。

makezine.jp


それを盛り上げる意味で、出展予定していた展示物を紹介させて貰えたらと思います。
(Onlineイベント当日は、過去の製作動画をコメント付きで度紹介する形で参加させてもらおうと考えております。)


私は、『家族のためのモノづくり』というテーマで、
障害を持った息子や家族のために作った自作リハビリ機器・改造おもちゃを出展予定でした。

自己紹介はこちら
ogimotokin.hatenablog.com


以下が公式サイトでの私のブース説明になります。
makezine.jp


なお、Maker Faire には昨年2019年に初参加させて頂きました。

ogimotokin.hatenablog.com

今回の#MFKyoto2020 でも、「アシスティブテクノロジー(AT)」カテゴリとして、
以下の10作品を出展予定しておりました。
その中でも
「AT×キッズ&ファミリー」
「AT×モビリティ」
「AT×ミュージック」
「AT×ロボット」

の4ジャンルで紹介します。
また、コロナ禍の中で開発した「在宅勤務(学習)DIYも加えます。

気が付けば、
展示ラインナップ10点、昨年からALL新作状態
になっています(笑)


弊ブースの特徴は、昨年と変わらず
「必要とする人のニーズ目線で
日常的に使える事を目指した
個人モノづくり活動」

です。

Maker Faire用に準備してきたという訳ではなく、
子供や家族が喜ぶから、成長に必要だから、困りごとをなんとかしたいから、作り続けてきたモノ達をこの機会に展示するスタイルをとっています。


MFKでは、それらの開発モノが自分達以外の子供達にどの程度活用できるのかフィードバックを貰いたい、と思い、
特に体験ブース中心として遊ぶスペースを広く確保しようとしていました。
なので、製作物のジャンルにはまとまりはありませんが、ご容赦ください(笑)

オンラインになってその直接の使用感フィードバックを貰えないのは残念ですが、是非とも動画上でも興味のあるコンテンツに反応やアドバイス等頂けると嬉しいです。
また、来年の展示会などでは、更にパワーアップした状態で、実際に触って遊んで貰えると大変嬉しいです。



① AT×キッズ&ファミリー

①-1: 息子おうちリハビリ用プロジェクションゲーム壁

[目的] 息子 & 娘向け
・外出できない子供達におうち生活を刺激的に楽しませたい!
・外来リハビリに通えない息子と、立位などのおうちリハビリを楽しく進めたい!(息子が自分から主体的に体を伸ばす様に誘導したい)

[製作物]
自宅内に「チームラボみたいなプロジェクションゲーム壁(インタラクティブ壁)」を製作しました。
壁をタッチするとそこからボール転がしゲームが始まります!


[製作方法]
ゲームコンテンツはUnityで製作。
Window PCでコンテンツを再生し、プロジェクタで投影しています。
壁タッチ検出は、中華製安価Lidarを使ってUnity連動させています。

[コメント]
4/30に完成した出来立てほやほや作品。
MFKが開催された場合は、ブース内にプロジェクションブースを用意してそこで子供達にタッチで触って遊んで貰う予定でした。
今後もコンテンツを拡張して、子供が楽しく自然と体を動かせる仕掛けを作っていきます!


①-2: スイッチで選ぶ「かおす暴走くまさん」

[目的] 息子向け
・知的にも遅れのある息子の好奇心をこじ開け、自分の意志で「選ぶ」行為を楽しく経験できる様したい


[製作物]
「ふつう」「ぼうそう」「かおす」の3モードをスイッチで選択すると、激しい動きになる(笑)
簡単な技術で、子供や大人を、笑顔にしてくれる魔法のくまさん

[製作方法]
スイッチに応じて、使う電池の本数を電子回路で切り替えるというシンプル製作

[コメント]
昨年に展示して、とにかく絶大な人気だった「暴走ワンワン」の進化系。
ogimotokin.hatenablog.com

もし、MFKが開催された場合は、ブースへの客引きとしてブース先頭に配置予定でした。
是非次の機会で、触って、笑ってください!



①-3: パリピ改造くるくるチャイム

[目的] 息子向け
・ボール転がしが大好きな息子の好奇心を広げたい
・息子の指先を使うリハビリ練習を自主的に行う様に仕掛けたい

[製作物]
くるくるチャイム内部に、測距センサーを埋め込み、ボール位置を検知させ、ボール位置に合わせて、LEDテープ& 効果音を鳴らすという追加改造


[製作方法]
筐体内に回路を収めるため、Arduino Pro Microを使用。
詳細な製作方法は以下を参照ください。

ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
2020年1月に製作して以降、お気に入りのおもちゃの一つとして、遊び続けてくれました。
おかげで筐体は傷だらけですが、今でも安定して動いてくれてます。

地味ですが、こういう既製品改造は「日常使用のためのモノづくり」のアプローチに適しているので、
その観点でのサンプル紹介予定でした。






② AT×モビリティ

②-1: 面白乗り物に変身する電動車椅子(WheelChair Vehicle)

[目的] 息子 & 娘向け
・息子が自分の意志で前に進む体験機会を作りたい
電動車椅子=障碍者の乗り物という心理ハードルを取り除きたい

[製作物]
・大人用電動車椅子に物理ハックユニットを追加。
Nintendo Labo バイクトイコン」「電車でGoコントローラ」「おもちゃゲームコントローラで車椅子を操作して遊べます。
電動車椅子の外装に段ボール新幹線を追加。走行中に「電車の発車音」「走行音」を追加して、面白い乗り物に変身させます。

[製作方法]
以下の記事を参照ください。
ogimotokin.hatenablog.com
ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
MFKyotoは、電動車椅子を必要としないお子様が多く来場されていますが、その子供達に電動車椅子を身近に感じて貰う&ワクワクする体験をしてほしい、と考えていました。
主に、『面白コントローラ×新幹線ユニット』で、面白い遊園地アトラクション感覚で試乗してもらうブースを用意予定でした。

また、息子は普段から日常取り組みとして、私の改造した専用電動車椅子に乗って日々走行練習を行っています。
もし、MFKyoto会場に同様の症例の方が来られていた場合、その体験試乗も計画していました。




②-2: おしゃべり乗り物Mottoy 改造

[目的] 息子向け
・息子が自分の意志で前に進む体験機会を作りたい

[製作物]
・小児用電動カーMottoyを、肢体不自由の子供達でも操作できる様に改造
 (速度可変、イルミネーション、可愛い音声など)
Nintendo Labo バイクトイコン」「電車でGoコントローラ」「おもちゃゲームコントローラで操作して遊べます。


[製作方法]
以下の記事を参照ください。
ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
本製作物は上記(1)電動車椅子の導入前に作ったものです。残念ながら、日常的には(1)に移行したため、現在は遊休状態ですが、特に年少の子供には人気が高いため、今回展示しようとしていました。上記と同様に、子供達に乗って貰い面白コントローラで操作できる準備をしていました。



③ AT×ミュージック

③-1: 視線入力で演奏するハンドベル演奏装置

[目的] 息子 & 友達向け
・息子の療育園最後のクリスマス会で、肢体不自由の同級生8人で何か演奏体験をできる様にしたい
・手を動かすのが苦手な子供も、自分の意志で演奏する機会を作りたい

[製作物]
・8個のハンドベルを8個のスイッチで鳴らします(ハンドベルを持てなくても指先一つで演奏可能)
・8個のスイッチが全部押されると自動演奏が始まる点灯式モードも用意。
視線入力I/Fにも対応! 鳴らしたいベルを見るとその音が鳴る超能力体験!

[製作方法]
ハンドベルを鳴らすのにはソレノイドを使っています。8個のソレノイドを使い、一つのマイコン(ESP32 Dev Kit)で制御しています。
また、視線入力システムとしては、ハンドベル演奏装置にUSB経由でWindows PCを接続。視線入力デバイスは業界お馴染み Tobii Eye Tracking 4C、操作アプリは、OriHimeEye+自作アプリ を使っています。

[コメント]
電気回路(ソレノイド) / 筐体設計(3Dプリンタ) / 台製作(木材DIY) など2019年の数々のモノづくりで経験したノウハウを駆使して、わずか2週間分(深夜時間のみ)で実現した思い出の機器です。
今回の展示では、実際に視線入力 or スイッチを通して、簡単なハンドベル楽曲を演奏してもらおうとしていました。

③-2: スイッチで操作するタンバリン演奏装置

[目的] 友達向け
手の不自由な子供が、みんなと一緒に楽器演奏を出来る様にしたい

[製作物]
・ワンスイッチ操作でサーボモータを動かし、タンバリン等を演奏できる打楽器用ハンドを製作。
・叩いた際に、光の演出や、面白い効果音も加える事ができるので、面白さアップ

[製作方法]
以下ページを参照ください。
ogimotokin.hatenablog.com

[コメント]
特に重度心身児の家族と交流している中で、よく聞く課題として「ちょっとしたモノを叩ける機器」
ありそうで意外と存在しない市販品。一方で、電子工作としては比較的ハードルの低い技術なので、ここはメイカー×当事者としての気付きと捉え、開発しました。
実際にモニターで数人の方に向けて提供実績を積んでいます。
展示会では、後述の「分身ロボットを使った遠隔演奏システム」と組み合わせてのデモ予定でした。


④ AT×ロボット

④-1: 分身ロボットを動かす遠隔メカナムユニット

[目的] 家族&友達向け
・単身赴任先にいながら、自宅にいる家族と分身ロボットOriHimeを通して鬼ごっこ等で遊ぶため
・外出できない友人らと分身ロボットを通して、サッカーなどのスポーツで遊ぶため
(分身ロボットサッカーの取り組みに向けた開発)

[製作物]
・分身ロボットOriHimeを搭載可能な台車ユニットを開発。メカナムホイールを搭載しているので、前後左右に自由に移動できる。
 4G経由でスマホから台車を操作できるので、自宅からOriHimeを自由に動かす事ができます。

[製作方法]
台車はAmazonで購入したメカナム台車キットを使っています。
制御自体は、ESP32マイコン を使い、2つのモータドライバを制御します。上記の電動車椅子と同じ様な無線コントローラを接続可能な事に加えて、UART通信経由でObnizをつなげる事も可能です。
これにより、『①スマホからBlynkアプリ』『②スマホからブラウザ経由でObniz』の2種類からスマホ操作が可能です。

[コメント]
昨年のMaker Faire Tokyoでは、分損ロボットサッカー企画者のてらきゅーとーまさんや分身ロボットカフェのパイロットさえちゃんにも遊びに来てもらい、子供達の操縦するロボットと簡易サッカーを楽しんで遊んでいました。
わちゃわちゃ子供が集まってカオスな感じになってたのが、これまた楽しかったです。
今回の展示会でも、遠方からOrIHimeで会場に遊びに来てもらい、子供達の操作するロボットと1on1で遊んで貰う時間も計画してました!


④-2: 分身ロボットによる遠隔演奏システム

[目的] 友達向け
・外出できない友人らと分身ロボットを通して、楽器演奏を一緒にする体験を作りたい

[製作物]
・先日に開発した打楽器ハンドを、OriHime経由で操作させるため、OriHimeの腕に加速度センサーを搭載し、
OriHimeの腕の動きに応じてスイッチON/OFFやマスタースレーブ動作を実現するユニットを作りました。
これにより、OriHimeを使いながら簡単な楽器演奏なども実施できます。


[製作方法]
製作方法は以下のページを参照ください。
ogimotokin.hatenablog.com


[コメント]
③-2のタンバリン演奏アームと一緒に使って、遠方にいる家族orパイロットさんにOrIHimeで会場に遊びに来てもらい、そこで打楽器を鳴らしたりしてもらうデモを予定していました。
コロナ禍で、大勢の分身ロボット参加者と集まる機会は、当分先になりそうですが、少しずつ進めていきたいと思います。



⑤ 在宅勤務(学習)DIY

⑤-1: 学校気分を感じるおうち勉強管理ツール

[目的] 息子 & 娘向け
新1年生となる息子に学校の生活リズムに早くなれて欲しい。
娘に自主的に勉強する気持ちを後押ししたい

[製作物]
学校風のチャイムを鳴らして子供の時間割を管理するツールを作りました。オリジナルの時間割に合わせて、自動でチャイムが鳴り、次の科目をお知らせしてくれます!

[製作方法]
M5Stack に子供の時間割情報を入れておき、SDカードからイラスト&音を表示しました。
外装は3Dプリンタで学校風に製作し、娘に色付けして貰う等、積極的に娘を製作に巻き込みました。

[コメント]
娘を積極的に製作に巻き込んだおかげで、学校チャイム音に愛着を持ってくれ、今のところ自主的に勉強に励んでいます。
導入して1カ月、今でも毎日チャイム音に従って勉強するスタイルを構築できました。
ただ、モノを作るだけでなく、「モノを作る過程」を共有する事も大事だと、娘からメイカー姿勢を教えてもらった気がします。

歩けない息子の足代替モビリティ開発記① ~手作り電動台車 から 車椅子物理ハックへ~

f:id:motokiinfinity8:20200428012430p:plain

歩けなくても「自分の意志で行きたいところに行ける」未来は創れるはず!

自己紹介ページでも掲載させて頂いていますが、
生後まもなく脳性まひと診断された息子、6歳時点でも座位・立位が困難です。
医者からも「将来はおそらく歩けない」との宣告を受けています。

もちろん諦めてはいません。
将来の可能性を広げるため、リハビリ練習を通して「歩く練習」を続けていますが……
ふと思います。

それだけで良いのだろうか?


この年代の子供達は「歩く事」を通して自分の好奇心の赴くまま、行きたいところに行き、たくさんのモノに出会う事で、興味・意欲・感覚が爆発的に成長していくと感じています。
「自分の好奇心を自分の力で行動に移す事」が成長の原動力になっていると言えます。

では、歩けない息子は、どうするのか?

重度の子供達は、自分の意志をしっかり持っていても、それを表現したり行動に表すのが苦手なのです。
歩けない事で、自らの意志(例えば、あのおもちゃを取りに行きたい、という願望)を行動に移す機会を消失してしまい、心の成長機会すらも逃してしまいかねません。

そんな状況の中、物理的なリハビリとして「歩く練習」だけを行うのは、、、何かが違う。


歩行練習の最終目的は
「自分の意志で、行きたいところに行き、会いたい人に会える。
   そんな当たり前の願望を叶えるための環境を作る事」

だと私は考えています。

であれば、物理的に歩くのが難しいならば、歩く以外の技術手段で「自分で動きたいという意志を引き出す」事に取り組むべきと考えました。

単なる移動手段としての技術ではなく、

 子供の好奇心を広げ、
 自らの意志を、自分の力で実行できる経験作りを通して、
 子供の発達・成長を作る機器

それが足代替モビリティの可能性だと感じています。



私がロボット業界に転職したのも、この様な息子の意志を具現化する手足サポート技術を作りたいという想いがきっかけですが、
今一番大事なのは10年後ではなく、まさに今の子供の成長機会を逃さない事!

そのため、今ある技術を息子の使いやすい形にアレンジして、不完全ながらでも体験機会を作る事が大事です。

足代替の移動機器として、現在の主要技術機器として「子供用電動車椅子が挙げられます。しかし、以下の課題があるため、購入に踏み切れない現状があります。

<課題>
・息子は座位すら困難なため、市販の小児用電動車椅子にも乗れない
・新しいモノを受け入れるのが苦手(恐怖を感じる)
電動車椅子ジョイスティックの操作の仕方が分からない

また、現在の福祉制度だと…公費よる支給で電動車椅子を作るには、「安全に操作できるスキルを持っている事」が要件になっています。
知的に遅れのある息子はそのスキルを現時点では持ってないので公費支給は期待できません。
練習しないとうまくならないのに、最初から操作できる人でないと買えないという矛盾の状況なのです。

しかし、その状態で止まっていては先へ進めない!
「なければ、工夫して自分で環境を作るしかない!!」
と決意し、電動移動練習のためのモビリティ機器製作に着手しました。



<要求仕様>
 ・息子が怖がらず受け入れてくれる事
 ・知的障害を有する息子でも操作できる簡単なI/F(ボタン等)
 ・座位困難な息子でも乗れる事
 ・日常的な場所で練習できる走行安定性を持つ事


ちなみに、練習したての頃の息子の様子です。

f:id:motokiinfinity8:20200425152913j:plain

こちらは、BabyLocoという小児用電動移動機器です。

www.mech.usp.ac.jp
(上記サイトに製作マニュアルも載っているので、スキルがあればDIY製作できそうです)

これを導入筆頭候補として試験練習を進めようと考えてましたが、当時の息子には合わず撃沈…

原因は複数あったのですが…
馴染みのない乗り物、息子の苦手なモータ音、いつもと違う練習環境、急に動き出す事への恐怖。
これらの「いつもと違う」が重なってしまい、乗り物に【恐怖】を覚えさてしまった様です。。。

なので、まずは本人の『乗り物に対する違和感を取り除く事』に注力しました。
  
   
   


取組み① 息子用姿勢保持椅子の電動台車ユニット製作 (2019年9月)

www.youtube.com

これはBabyLocoや同プロジェクトのCarryLocoのコンセプトと同じで、息子が普段から使っている座位固定椅子の下に電動台車を搭載する形式です。
「普段の慣れた椅子という安心感」「スイッチ一つで前に動く簡単さ」
電動移動の初めの恐怖を緩和する事を狙いました。

工夫ポイント

材料は、廃棄予定のプロンボード(立位台)を活用してDIY加工して、電動ユニットを取り付けました。

f:id:motokiinfinity8:20200428011708j:plain

息子が普段から使っているパンダ椅子(ティルト式)を上に安定固定できる配慮と、パンダ椅子+本人の体重でも十分移動できる駆動パワーを持たせました。
操作系として、台車本体に有線で接続するスイッチ端子を用意し、スイッチ押し操作のみで前進できる様にしました。
また、有線スイッチとは別に無線コントローラも並行して接続可能なため、介助者による操作補助や別コントローラを使った娘用モビリティとしても活用する事を狙っています。


製作システム

簡単なブロック図は以下になります。

f:id:motokiinfinity8:20200429094950j:plain

台車の筐体部は、息子が使っていた「プロンボード(立位台)」を分解して、その板部分を使いました。

f:id:motokiinfinity8:20200428011143j:plain

モーターは、車載用の12V駆動パワーウィンドウモータを使います。
モータの中では比較的安価でパワーがある事に加え、DCモータに比べて静音であるため、息子のモーター音への恐怖心を減らす狙いで選びました。

ホイールは、ハンマーキャスター製のゴム車輪を選定しました。
パンクレスなのと、ドリルで穴があけられるので加工しやすいのが特徴です。平坦な場所であれば、十分走行可能です。

バッテリーは、安全のため12V鉛バッテリーを使っています。

それ以外の制御モジュール及び制御ソフトウェアについては、先日に開発した子供用電動モビリティ Mottoyの改造システムをそのまま流用しています。

ogimotokin.hatenablog.com


なお、本製作にあたり、株式会社るーと様で製作されたSmileLoco(簡易版CarryLoco)の製作方法をアドバイス頂いたおかげで、金属椅子をも搬送できる台車を短期製作できました。

https://www.latest.facebook.com/SmileTechFactory/


また、実際に作ろうとしても木材DIY未経験がネックで手が止まっていたのですが、ご縁から分身ロボット研究者・吉藤オリィさんとご一緒に2019年5月に「視線入力対応の車椅子台車製作」に携わる事を通して、DIY経験ノウハウを積む事ができて、本製作に繋がる事ができました。何らかの形でよいので、一度『経験する』という事はモノづくりに置いて大事と感じます。



取り組み成果

まずは、息子の恐怖心をなくすため、馴染みの自宅リビングで練習を行いました。
姿勢保持椅子に座った状態では特に嫌がる様子もなし。

f:id:motokiinfinity8:20200428011456p:plainf:id:motokiinfinity8:20200428011504p:plain

練習開始。
一旦、親が手を差し伸べながら、スイッチを押すと自分(椅子+台車)が動き出す事を繰り返し実証。
最初は、動いた瞬間に「びくっ」とビビった表情を見せてましたが、以前のMottoyでの練習時に比べたら受入れが圧倒的に早かったです。
やはり、狙い通り「馴染みのおうちの中で練習できた事」「モーター音がしない事」が息子の心理ハードルを一つ下げた様です。

しかし、リビング内で電動台車を使うには狭い事と、電動機器に乗る目的が本人にとって面白くなかったため、5分で嫌がって「早く降ろせ!」と叫びだす…

数分でも嫌がらずに乗る事が出来る様になった事は大きな成果でありますが、同時に
明確に「〇〇の場所へ行く」とかの目標場所を設定してやらないといけない事が分かりました。
そのためにも、屋外練習環境で走行できる機体の準備が必要になってきます。





取組み② 大人用電動車椅子を使った1ボタン操作ユニットの開発 (2019年10月)


上記取組み①で課題となった「目的地意識」を高めるためにも、屋外練習を想定していきます。
しかし、①と同じ台車構想で考えると、性能よいブラシレスモーター、ホイール等を調達・設計する事になり、それなりに時間がかかります。

まずは簡単に屋外走行の息子への有用性を試したいと考えていた時に候補にあがったのが、入手しやすい大人用汎用電動車椅子のレンタル
レンタルであれば一か月などの短期間でも対応できるし、もし息子に合わなければすぐに返却すれば高額出費を防ぐ事ができます。

今回は、「乗り物に長時間乗り続けられる事」を目的として、
市販電動車椅子をベースに子供用操作I/Fのみを自作する事で、本システムの可能性を模索してみました。

工夫ポイント

レンタル機器を使うため、車椅子本体には一切改造を加えない事を必須にしました。
そのため、『本体ジョイスティックを外部機器(サーボモータ)で物理的に動かす物理ハックユニット』を新規製作しました。
この物理ハックの考え方は、その他の様々な電動車椅子でも適用できる可能性があります。

また、座位保持の課題については、「親の膝の上に子供に座って貰いながら使用する事」で割り切ります。
これにより、大人用車椅子では難しい子供の座位保持の課題を解消すると共に、子供の安心感を確保する効果もあります。

f:id:motokiinfinity8:20200428012430p:plain

「ボタンを押している間だけ前に進み、ボタンを離すと停止する」というシンプルな操作インターフェースにする事で、
子供に直感的に分かって貰うと同時に、安全性も確保します。

製作システム

簡単なブロック図は以下になります。

f:id:motokiinfinity8:20200429094953j:plain

電動車椅子には、折り畳みできる電動車椅子ラスレルをレンタルさせて頂きました。

www.kashidasu.co.jp
amazonから購入も出来る様です。

Amazon CAPTCHA

  
ラスレルの良いところは、
・折り畳んで車内後部に積み込める → 公園等の外出先に気軽に持ち運べる!
・移動し始めの加速がゆっくり電動車椅子に不慣れな子供も怖がらずに乗れる
  
一度試乗したところ、息子も怖がらずに受け入れてくれそうだったので、今回はレンタルしました。

最近ではamazonでも比較的安価な電動車椅子がいろいろとありますね。このジョイスティック形状ならば本取り組みが適用できそうですね。(さすがに未検証ですが)

  


制御システムはシンプルで、制御Arduinoマイコンサーボモータが繋がってきます。
サーボモーターとしては、ジョイスティックの固さから捉えて高トルク品が必要と考えて、MG996Rというサーボモータを選定しました。
 


製制御プログラムはシンプルで、ボタンを押したらサーボモータを回転させて、物理的にジョイスティックを倒すという超シンプル構成になります。
こちらの「ボタンを押すとタンバリンを鳴らす演奏装置」の作例が同じですので、参考ください。

ogimotokin.hatenablog.com

  
サーボモータジョイスティックを倒す機構部分は、ジョイスティック寸法を実測して、モデリング3Dプリンタで製作しました。

f:id:motokiinfinity8:20200429022157p:plain

ただ、ジョイスティックの横にサーボモータを置いただけだと、押し込む時にサーボモータ自体が動いてしまうので、ユニット筐体(緑色部)にモーターを固定します。ユニット筐体はジョイスティックコントローラと共締めして車椅子本体と固定します。

本製作デメリットは、3Dプリンタなので耐久性が弱い事になりますが、
壊れてもすぐに作り直せる事暴走した時には筐体を壊して停止させる事が出来る事が逆にメリットになります

本使用スイッチについては、子供に応じて使いやすいモノを選んでください。
我が家では、先日製作した大きめスイッチを採用しています。

ogimotokin.hatenablog.com


取り組み成果

周囲に障害物の少ない広い公園で練習開始しました。

f:id:motokiinfinity8:20200429022933j:plainf:id:motokiinfinity8:20200429023108j:plain

まずは、スイッチを使わず、お母さんに抱えられた状態のままで、お母さんの手による操作で、公園内を走行します。
息子に安心感を与える事、そして息子の様子を見ながら好きそうな場所・コース取りを考えるのが狙いです。

30分ほど走行した結果、木々の下(木漏れ日が漏れる場所)を走るのが好きと分かりましたので、その場所で今度はスイッチを押して前に進む練習を行います。
最初は息子も怪訝そうにしてスイッチを押そうとはしなかったので、母による介助でボタンを押しながら前に進む。
これを10分ほど繰り返しましたが、拒否反応なし。
好きな場所で景色がゆっくりと変わっていく事に興味が移ったおかげだと思います。
やはり屋外での練習は子供の興味を広げるのに効果的だと実感しました。


少しずつ練習を重ねていくうちに、
「スイッチを押す」=「前に進む」の繋がりはなんとなく理解できてきた様子です。



しかし、ここで問題が発生。
まっすぐ進んでいるつもりでも徐々に左右にズレていきます。。。。

原因は、道路の傾きです。そのまま進むと路肩にはまってしまうため、その都度 親の手でスティックを直接操作して補正しないといけません
その度に、子供のスイッチを強制的に取上げてしまう事になり、そのテンポの悪さに子供が不機嫌になってしまいます。

本取り組みにより屋外練習による効果の感触はつかめたのですが、今後 練習を重ねていく上では「左右補正の簡易化」と「緊急停止」が課題になりそうです。





取組み③ 左右調整可 電動車椅子の1ボタン操作ユニットの開発 (2020年1月)

www.youtube.com

上記取組み②を踏まえて、これをベースに更に練習しやすい技術工夫をしていきたいと思います。
更に、練習環境として、公園などの広場に加えて、もっと日常的な場所(例えば、通学路や家の近くなど)で使えると、更に本人の「進みたい」モチベーションが上がるのでは、と考え、対応を検討しました。

その結果、
・左右にずれていっても簡単な操作でシームレスに走行方向を補正させる
・万が一危ない場合は、すぐに停止させる事ができる

ための機能を追加開発しました。


工夫ポイント

電動車椅子ジョイスティック物理ハックシステムを進化させました
・ 左右方向にも操作できるアームを追加
・ 介助者用無線コントローラも接続できる様にした
・介助者から緊急停止もかけれる

「搭乗者スイッチ(有線)」と「介助者コントローラ(無線)」の2つから操作できるので、例えばスイッチによる前進操作をさせながら介助者による左右調整もシームレス(連続)で実施できます。
介助者の操作を無線制御にした事で、第三者が周囲を見ながら安心してサポート出来る様になりました。
前回取り組み②だと、抱っこしてる人が左右操作しながら子供の様子も見ないといけず負担が大きかったので、これにより負担が分散できる効果もあります。

  

  

製作システム

簡単なブロック図は以下になります。

f:id:motokiinfinity8:20200429094957j:plain

制御システムは上記取組み①と同じで、左右のモータ+モータドライバの代わりに「サーボモータ×2を制御するイメージ」になります。
1つ目のサーボモータでスティックの前後方向、2つ目のサーボモータで左右方向を制御します。
両者のサーボモータ同士が干渉しない様に3Dプリンタを使い専用アームを製作し、電動車椅子のコントローラにぴったりハマる形で設計しました。

f:id:motokiinfinity8:20200429100214p:plain


ユーザー操作ボタンと介助者コントローラの関係を以下に図示しました。

f:id:motokiinfinity8:20200429095000j:plain

完全に介助者コントローラ側の操作を優先にするのではなく、緊急想定を覗いてユーザー操作ボタン(前進)は継続させる様にしています。
「ボタンを押す=前に進みたい」という操作者本人の意志を優先したいためです。

ただし、安全を守るのは最優先! 
緊急停止や後退は安全を確保するために必要と考えて、介助者が緊急停止ボタンを押したら操作者の操作に関わらず必ず止まる様に設定しています。


取り組み成果

年末にプロトタイプが仕上がったため、様々な環境への対応有無を把握すべく、両実家に電動車椅子も持ちこんで実家の近所を走行する取り組みを行いました。
(車が来ない場所を選ぶ等、安全面に最大限配慮してるとはいえ、いきなり息子で実証実験をするのは結構ドキドキでした…)

f:id:motokiinfinity8:20200429101028j:plainf:id:motokiinfinity8:20200429101344p:plain
  

取組み②で公園など普段見慣れない環境での走行経験を積んだおかげなのか、息子自体は受入れがよく、母のサポートも使わずに自分からボタンを押して進み始めました。
コースとしては、町内を一周回るコースを設定しました。
交差点での右折・左折は介助コントローラで行うので、道路や傾きのある道路等でも安全を確保しながら走行できます。
息子としては「前に進みたいと思ったらボタンを押す」というシンプルな操作で、近所の散歩が実現できてしまいます!

馴染みのある場所で「自分の意志で進む」事で、息子の周囲の環境(家や車など)を見る頻度が増えたというのが印象です。
公園などに比べても周囲環境の情報量が非常に多いため、「お、あれは何だろう?」と息子の視野が広がっている姿を間近で見る事ができたと感じます。

『普段はお母さんに押して貰って進む道、今日は僕がお母さんを運んでやってるんだぜ!』
と言うドヤ顔を見せる場面も垣間見えました。

住宅街など自分の身近な屋外環境で練習するのは、息子の好奇心や意志を引き出すのに有益という感触を持ちました。

今後の取り組み

本取組みですが、ご縁があって毎日新聞の全国版に掲載頂きました。

毎日新聞 大阪版 3/27(金)夕刊

f:id:motokiinfinity8:20200424200103j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200424200126j:plain

Web版はこちら
脳性まひの息子のために 「メロディー靴」や「じゃんけん専用義手」 支援機器を自作で50個開発 - 毎日新聞



今回の9月からの電動移動機器練習の取り組みの成果として
・電動移動機器に乗っても怖がらなくなった
・ボタンを押す→自分が前に進むの理解

が出来る様になりました。
これによって、移動する事による周囲の景色の変化を楽しめる様になりました。


次のステップに向けたテーマとして
・自分で進行方向(左右)を選択する練習を進める
(息子にコントローラ操作をどうやって理解させるか)
・息子一人で電動車椅子に乗って動ける様にする


後半(2020/1~5)の練習の様子は次記事で記載しましたので、よろしければご覧ください (2020/5/24更新)
ogimotokin.hatenablog.com

自宅で作れる新型コロナ(COVID19)対策用フェイスシールド & マスク事例

はじめに

新型コロナ(COVID19)が猛威を振るっている昨今。

政府より緊急事態宣言が出されて「Stay Home(自宅待機)」が推奨されている状況です。

そんな中、現在深刻な問題になっているのがマスク・フェイスシールドなどの防護具不足。
特に医療関係・商業関係・福祉関係など、私たちの生活を維持するために最前線で頑張ってくださってる方々にとって必要となる器具。

世界的にも深刻な課題の中、欧米では市民が有志でそれらの防護具を自作して医療・商業機関に提供する活動が進んでいるそうです。
日本でも、SNSでも3Dプリンタを活用した手作りのアイデア・試作の提案がされています。

私もモノづくりに携わる人間として、実用的な防護具の製作検討 及び 少しでも生産に携わる事で、
まずは自分の身近なところから、最前線で頑張っている方々のお役に立てないかと考えて、
量産性も加味した
実用的なマスク・フェイスシールドの製作

として検討を進めまてましたので、本ブログでもその検討結果を共有したいと思います。

これらの提案が、いろんな防護具不足解消に向けた、たくさんの選択肢の一つになれば嬉しいです。


製作事例① 3Dプリンタ製フェイスシールド

上記活動を紹介頂いた私の友人から推薦頂いた「Pruse」モデルを紹介します。
欧米の医療関係でも実績のあるモデルとの事です。

www.prusa3d.com

フェイスガード部は「100均のクリア下敷きA4」、これに「ゴムバンド」をつければ、自宅の3Dプリンタでも量産可能との事です。
以下が実際に制作された写真になります。

f:id:motokiinfinity8:20200418120047j:plainf:id:motokiinfinity8:20200418120103j:plain

上記で、実際の医療現場にヒアリングに行かれたそうで、フィット感や消毒しやすさの観点からも使えそうという感触をもらってるとの事です。

我が家でも、3Dプリンタで印刷してみました。フィット感も良く幅広で安定してるので、実用的だという印象でした!


ただ、我が家の3Dプリンタ(Flashforge社Adventure3)だと15cm四辺しか作れず、本モデルだとサイズアウトしてしまいます。
(一応「縮尺98%+斜め45度配置」では製作可能ですが、クオリティと製作時間を考えると、我が家の3Dプリンタでは量産は難しそうです)

20cm編を製作できる3Dプリンタをお持ちの方は、是非とも試してもらえるとありがたいです。



製作事例② 100均ショップ品のみで作る装着性の良いフェイスシールド

我が家では①の量産が難しそうなため、代替案として他の可能性を検討しました。
その中の一提案として、
 ・長時間の装着性の良さ
 ・部品調達のしやすさ
 ・製作の簡易さ (3Dプリンタをもってなくても作れる

を特徴にした製作アイデアとして、「市販帽子を使ったフェイスシールド」を製作しました。
製作時間10分、材料費208円で長時間付けていてもしんどくないフェイスシールドの可能性がありそうです。

f:id:motokiinfinity8:20200418130447j:plainf:id:motokiinfinity8:20200418130520j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200418115629j:plainf:id:motokiinfinity8:20200418130452j:plain

製作手順は以下の動画にまとめましたのでご確認ください。

youtu.be

【材料】
 ・つばつき帽子 ¥100
 ・クリア下敷きA4 ¥100
 ・結束バンド 4本 ¥8 (50本で100円)

【必要工具 】
 ・一穴パンチ ¥100
 ・丸キリ ¥100
 ・鉛筆
 ・A4紙 1枚
 ・ハサミ or ニッパー

★材料/工具含めてすべてダイソー(100均ショップ)でそろいます!


【製作方法 (詳細は動画へ)】
 ① クリア下敷きに4箇所を穴開ける(一穴パンチを使う)
 ② 帽子に4箇所を穴開ける(丸キリを使う)
 ③ ①と②を結束バンドで4か所止める
 ④ 完成

製作時間は5~10分程度で、部品も100均ショップで手に入るモノなので、すぐに製作できます!

帽子とクリア下敷きを取り付けるのに、安定性と作りやすさの両立を狙い「結束バンド」を使いました。
結束バンドはロボットや設備の世界でもよくつかわれる固定器具になりますので、耐久性はよいです。


帽子はバイザーがついていればどの様なモノでも応用できるので大丈夫です。
なので、自分が被りやすいモノを選べばOKです。
(そもそも、これが100円で売ってる時代って…すごい!)

f:id:motokiinfinity8:20200418115629j:plain


また、3Dプリンタをお持ちの方は「帽子」と「下敷き」の間の3Dプリンタ製作でのアタッチメントをつければ、
より安定度は上がります。(もちろんアタッチメントがなくても大丈夫です)

3Dプリンタアタッチメントに私は以下のサイトのものを使いました。
(15cm辺内で製作可能なモデルになるので、我が家でも量産可能です)
Asiga Face Shield - Google ドライブ


医療用としては消毒しずらい課題があるため現実的ではないかもしれませんが、商業施設や福祉施設などでの飛沫帽子としては需要がありそうな感触ですので、
引き続き自分の周りで役に立てるところがないか、ヒアリングしてみたいと思います。



製作事例③ キッチンペーパーで作る手作りマスク

我が家でも不足していた使い捨てマスク課題を回避するため、いろいろと試作してみました。
その結果、「洗えるキッチンペーパー」を使ったモノが肌心地もよく、装着性も良かったです。

f:id:motokiinfinity8:20200418115502j:plainf:id:motokiinfinity8:20200418115513j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200418114733j:plainf:id:motokiinfinity8:20200418114749j:plain

なお、作り方は以下のサイトを参照ください。

www.youtube.com



なお、ゴムには、我が家では子供用ストッキングを切って対応してます。非常に装着性もよく市販品よりも快適でした。

こちらは妻が製作して、一部を子供の通うリハビリセンターに提供してきました。
リハビリセンターでも深刻なマスク不足なので、少しでもリスクを減らすための対応として少しでもお手伝いできれば、と思います。


さいごに

我が家にて、実用的に使えそうなモデルをターゲットに製作試作をいくつか繰り返し、その上で良かった感触のモノを紹介しています。

もちろんこれは提案の一例ですし、各家庭や個人によっては、もっと作りやすい方法もあると思いますので、
SNSにももっとたくさんの製作事例や詳細手順から選んでいただけばと思います。

こちらの共有情報も、そんなたくさんの選択肢のなかの一つになれば嬉しいです。


なお、私も普段から息子や家族など身近な人に喜んでもらうためのモノづくりを進めていますが、
誰かの人に役に立つモノを作れるのは本当にメイカー人の一人としてすごく嬉しいと感じます。

まずは、自分の周りで私たちの生活を守ってくれている方々
例えば、子どもの通う病院、リハビリの先生、ヘルパーさん、馴染みのお店の店員さんなど
実際に顔を思い浮かべる事ができる人たちに1人のモノづくり人としてお役に立てればなぁ、と思っています

なお、上記①フェイスシールドをベースに市民活動として医療関係者や行政を巻き込んで、Maker有志で協力できる事を模索している動きがいろいろとある様です!
私の住む大阪では以下のfacebookグループで取り組みを加速していますので、ご興味をお持ちの方はぜひともご協力をお願いいたします。

https://www.facebook.com/groups/2606161242974690/

【DIY】お風呂介助用の姿勢保持(支え)器具を作ってみた

f:id:motokiinfinity8:20200411143008j:plain

製作目的

6歳になる弊息子は自分一人で座位を取ることが困難で、普段は「ズリバイ状態」か「上半身を固定(拘束)可能な専用椅子に座った状態」です。
そんな息子を介助している中で、大きな悩みが【お風呂介助】です。

今までは、
私(父親)が介助する場合は息子を片手で抱えながら体を洗いますが、妻(母親)が介助する場合は赤ちゃん用浴槽ベビーチェアに寝かせる形で体を洗っていました。

しかし、6歳になり体が大きくなってきた息子、いよいよ赤ちゃん用浴槽ベビーチェアだとサイズアウトしてしまいます。 我が家の浴槽スペースは広くないため、バスマット上に寝かせておくのも困難。
そもそも寝かせた状態だとお湯が掛かるリスクもあり危ない。。。

どうしても平日は妻が一人でお風呂介助する機会が多いため、今後さらに物理的な負担が増える懸念があります。。。
負担が増してくると、どんどん気持ちが後ろ向きになってくる…

そんな妻の不安を解消するため、
身体の小さい妻がお風呂介助時に困らずに息子の体を洗える事を目指して、
【お風呂で使える息子用姿勢保持器具】を自作してみました。

製作要件

・お風呂内で使えるコンパクトさ、耐水性
DIY初心者でも作れる簡易さ、部材調達の容易さ


完成品

ホームセンターで売っている塩ビパイプを使って、簡易の姿勢保持器具を作りました。

息子は支えがあれば座位が出来るため、この様に体を支えるためのパイプを体の前面/側面に設置する形式をとっています。
イデア自体は、息子の通っているリハビリ病院のPT先生から教えて貰いました。

リハビリの先生方は身近なモノを使って工夫にとんだ器具を製作されていて、とても勉強になります!



部品一覧

我が家で製作した姿勢補助器具の材料一覧です。

f:id:motokiinfinity8:20200411152206j:plainf:id:motokiinfinity8:20200411152212j:plain

部品名 数量 購入先 値段
①塩ビパイプ(太さ20mm) 1m×2本 ホームセンター ¥200×2
②塩ビパイプ(太さ20mm)L字継手 4個 ホームセンター ¥200×4
③塩ビパイプ(太さ20mm)T字継手 2個 ホームセンター ¥200×4
④マメイスボール 1個(4つ入) Amazon ¥900
⑤クッションシート 1m ホームセンター ¥800


f:id:motokiinfinity8:20200411153234j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200411142323j:plain


f:id:motokiinfinity8:20200411142345j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200411142429j:plain

f:id:motokiinfinity8:20200411142410j:plain


製作方法

素材の加工

購入した「①塩ビパイプ」をカットします。
塩ビパイプのカット寸法は子供さんのサイズによって異なりますが、
息子(身長90cm)の場合、高さ20cm程度のサイズで製作する想定になります。

・20cmパイプ × 2本 → 高さ方向
・23cmパイプ × 2本 → 前方斜め方向
・25cmパイプ × 2本 → 側方
・35cmパイプ × 1本 → 前方
・10cmパイプ × 2本 → L字とT字のつなぎ目

パイプは1m単位でしか販売されてなさそうですが、うまくすれば1mパイプ2本で使いきる事ができます。
1本目:20cm+20cm+35cm+25cm
2本目:23cm+23cm+25cm+10cm+10cm +余り

パイプは糸ノコで切れますが切断面がザラザラになるので、バンドソー等の電動工具で実施する方がラクです。
(我が家の近くのホームセンターでは無料で貸出ししてくれるので、そこでカットしてしまいます)


f:id:motokiinfinity8:20200411182636j:plainf:id:motokiinfinity8:20200411182712j:plain

切断面は念のため、紙やすり or サンダーで平坦にしてバリをなくす方がよいでしょう。


組立て(仮固定)

下図の様に組み合わせていきます。
f:id:motokiinfinity8:20200411152206j:plain

2つのパイプは「②塩ビパイプ(太さ20mm)L字継手」「③塩ビパイプ(太さ20mm)T字継手」にはめ込むだけで
簡単に仮組みできます。


穴あけ&ネジ止め

仮固定した状態から、継手とパイプをネジで本固定します。
ネジとしてM4ステンレスネジを使いました。
まずは仮固定状態で電動ドリル or ボール盤で継手+パイプを貫通させる様に穴を開けました。電動ドライバだと垂直に穴を開けられないため、ボール盤を使う方が良さそうです。(ボール盤もホームセンターでレンタル使用しました)

下記の計14か所を穴開けします。

f:id:motokiinfinity8:20200411183332j:plain

ネジの長さですが、35mm~40mmのものを使用しました。
長いとネジ先が飛び出してケガしてしまうので、ネジ頭を保護するカバーを付けるか、ホットボンドを後からネジ先につけると良いと思います。

f:id:motokiinfinity8:20200411183457j:plain

クッション付け

このままだと、パイプのむき出し部分が当たって痛いのでクッションを付けます。
クッションカバーとしては、子供の怪我防止のために家具などの取り付けるクッションカバーを使います。
ただし、両面テープだとお風呂ですぐにはがれてしまうので、100均等で売ってる「締結バンド」を使って固定します。


f:id:motokiinfinity8:20200411142451j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200411182658j:plain

「締結バンド」実は非常に便利で、ロボットや設備等、耐久性が必要な機器の内部でも使われるパーツですし、防水性の必要なものにも使えるすぐれもの。ただし、カット部分のバリ(エッジ)でケガしてしまいかねないので、しっかりバリ取りチェックはしてください。


そして、塩ビパイプだと風呂場では滑りやすいので、脚にすべり止めを付けます。

f:id:motokiinfinity8:20200411182446j:plain

すべり止めとしては外れにくいスポンジタイプのものを取り付けます。
調べたところ、子供用椅子(豆椅子)用のすべり止めスポンジがそのまま脚にはめるだけなので使いやすそうでした。


まとめ

息子をお風呂介助に悩んでいる妻の困りごとを解決するため、
息子の座位を補助する器具を塩ビパイプで製作しました。

塩ビパイプは、見た目は露骨ですが、
「加工の容易さ」「軽さ」「耐荷重」「耐水性」の観点ですごく応用が利くと感じました!

今後、息子の体が大きくなったとしても、該当のパイプ部分だけを差し替えればずっと使っていけそうです!
他にもいろいろな自作姿勢保持に使っていきたいと思います!

分身ロボットで更なる身体拡張 OriHimeジェスチャーコントローラ製作

f:id:motokiinfinity8:20200327005005j:plainf:id:motokiinfinity8:20200327005011j:plain

製作動機

単身赴任中、家族と遠く離れた寂しさを解消するために導入した
分身ロボットOriHime

ogimotokin.hatenablog.com


分身ロボットOriHimeにはカメラが内蔵されており、
操作者はスマホに表示されたカメラ映像を見ながら、
遠く離れた相手と相手と音声会話ができます。
その大きな特徴の一つに、
操作者のスマホ(コントローラ)から分身ロボットの首や手を動かせる機能
があります。


これにより、何気ない会話の中に
「ばんざい」「なんでやねん」
など物理アクションを混ぜる事で
コミュニケーションを盛り上げたり、その人がそこにいる存在感、
更には「その人らしさ」を増幅させる効果があります!


OriHimeの手はシンプルなコミュニケーション用途のため、
物を持ったり、押したりはできません。

しかし、先日にSNS上にて、
「自宅から出れない子供が、
 自宅からOriHimeで学校クリスマス会に参加し、
  その際にOrIhime腕で無理やり楽器を鳴らそうとする」

様子を見て、更なる分身ロボットの可能性を感じました!


これを使えば、

外出できない子供・友人らと一緒に
遠隔で楽器セッションや一緒に遊んだりできるかもしれない!

その可能性を広げてみたいと考え、
我が家にある分身ロボットを使ってた
『OriHimeのモーションをトリガにして、
 いろんな機器を操作できる能力拡張ユニット』

を自作してみました。



開発ポイント

・短期間での開発実証のため、
 コミュニケーション手段としてOriHimeを活用
・OriHimeはレンタル品のため改造不可。
 拡張ユニットは外付けを前提とする
・拡張ユニットの操作は
 「OriHimeの操作コントローラのみ」で実現させる


製作物

OriHimeの手の動きに応じて、
「福祉用スイッチ機器」や「自作タンバリン演奏マシン」などを操作できる
ジェスチャーコントローラユニット



出来る事① 腕を上げる事で2種類のスイッチ機器をONにできる
出来る事② 右腕に連動して自作演奏アームを上下に自由に動かせる
出来る事③ 腕の動きを検出して、専用自走タンク台車をコントロール

■動画① 2種類のスイッチ機器を電源ONに


■動画② 専用打楽器ハンドでマスタースレーブ動作


■動画③ 自走タンクをジェスチャーで操作



これにより、従来の分身ロボットOriHimeでは出来なかった
スイッチ機器の操作重たいモノを動かす事
OriHImeのモーション操作のみで実現できます!

更に、自作の打楽器演奏アームを使えば、OriHImeの腕の動きに連動させる事も!

ogimotokin.hatenablog.com


本来はスレーブである分身ロボットがマスターとなって
更にその分身スレーブ機器を操作する

という新しい概念!


これを進化させれば、市販品(OriHime)の機能はそのままで、
その外側を自分たちがやりたい事に合わせて機能を後付け出来るので、
介護福祉の世界で最近注目されている
「ハッカブル」
という世界観
にもマッチする気がします。

※ちなみに、こちらはあくまで非公式の個人的な取り組みです。



システム構成

全体のシステム構成は以下になります。
f:id:motokiinfinity8:20200402231548j:plain

OriHime自体は改造不可の市販品であるため、
いわゆるラズパイ等の様にユーザーが自由にプログラム制御できる信号線(GPIO)が存在しません。
なので、代わりに加速度センサーを「腕角度検出ユニット」として、
ユーザ操作有無を判別に使うというGPIO代わりとして使ってます。
その出力系として、福祉業界で一般的に使われている
スイッチ機器(3.5mmモノラルジャック)を
2つ制御する想定のジェスチャーコントローラにしました。

※この考え方はいろんな市販機器をハックするのに使えそうです。


もう少しハードウェア情報を詳細化した図が以下になります。

f:id:motokiinfinity8:20200402231602j:plain

加速度センサーとしては、一般的に使われているTDK(旧Invesense)のMPU-6050を使いました。
それをOriHimeの腕に付けるためのバンド風外装をFusion360で設計、3Dプリンタで作成しました。

加速度センサーとしては、一般的に使われているTDK(旧Invesense)のMPU-6050を使いました。
それをOriHimeの腕に付けるためのバンド風外装をFusion360で設計、3Dプリンタで作成しました。


操作意図の検出バリエーションを増やすため、「腕を前に上げた場合」と「腕を水平に上げた場合」を区別する事を考えました。
検討の結果、腕を上げる方向は Pitch、水平/前の方向は Roll を見る事で両者を判別できそうです。

f:id:motokiinfinity8:20200402231607j:plain


これらの加速度センサー×2の情報からユーザー意図を推定
(例えば、右手が90度上がったら電源ONの命令をしたと解釈)して、
機器操作に反映させます。


機器操作はもっともシンプルな手段は「スイッチ機器の電源ON」で、
マイコンのGPIOからフォトカプラ(フォトリレー)経由でスイッチ回路を短絡させてやります。
しかし、これだけでは、例えば「使い方②」の様なマスタースレーブ制御はできないため、
更にUART等の制御信号を外部機器に繋げられる配慮も入れます。
(今回は、接続配線を減らすため、3.5mmステレオケーブルの空きピンをUART TX信号として
打楽器ハンドとシリアル片通信を実現させました)



ソフトウェア

ポイントは角度の算出方法です。
一般的に、加速度センサーは誤差蓄積や温度影響によるズレ(温度ドリフト)影響があるので、
そこから姿勢角データを抜き出すのにはノウハウがいります。
ただ、MPU-6050の場合、姿勢角(ROLL/PITCH)を DMPと呼ばれるIC内部のハードウェア回路を使って呼び出す事ができます。

ogimotokin.hatenablog.com

今回もDMPを使って、姿勢角を算出しようとしましたたが、、、
右側センサの姿勢角は取得できるが、
左側センサの姿勢角が取得できない。

どうやら、2つのMPU-6050が存在しているとDMP用ライブラリがうまく動かない様です。。。


仕方がないので、今回は以下の記事で使った様に、
加速度から愚直にソフトウェアで角度計算をするスタイルを取りました。

ogimotokin.hatenablog.com

void get_angle_from_imu(){
    float left_acc_x, left_acc_y, left_acc_z;
    float right_acc_x,  right_acc_y,  right_acc_z;
    int i;
    //  send MPU6050_L_ADDR
    //  send start address
    Wire.beginTransmission(MPU6050_L_ADDR);
    Wire.write(MPU6050_AX);
    Wire.endTransmission();  
    //  request 14bytes (int16 x 7)
    Wire.requestFrom(MPU6050_L_ADDR, 14);

    //  get 14bytes
    short int AccX, AccY, AccZ;
    AccX = Wire.read() << 8;  AccX |= Wire.read();
    AccY = Wire.read() << 8;  AccY |= Wire.read();
    AccZ = Wire.read() << 8;  AccZ |= Wire.read();

    //  X/Y方向を反転
    AccX = AccX * -1.0;
    AccY = AccY * -1.0;

    // 取得した加速度値を分解能で割って加速度(G)に変換する
    left_acc_x = AccX / 16384.0; //FS_SEL_0 16,384 LSB / g
    left_acc_y = AccY / 16384.0;
    left_acc_z = AccZ / 16384.0;

    // 加速度からセンサ対地角を求める
    for(i=3; i>=0; i--){
      left_angle_tmp[0][i+1] = left_angle_tmp[0][i];
      left_angle_tmp[1][i+1] = left_angle_tmp[1][i];
    }
    left_angle_tmp[0][0] = atan2(left_acc_x, left_acc_z) * 360 / 2.0 / PI * -1;
    left_angle_tmp[1][0] = atan2(left_acc_y, left_acc_z) * 360 / 2.0 / PI;

    //5値の平均値を取得する
    left_angle[0] = (left_angle_tmp[0][0]+left_angle_tmp[0][1]+left_angle_tmp[0][2]+left_angle_tmp[0][3]+left_angle_tmp[0][4])/5;
    left_angle[1] = (left_angle_tmp[1][0]+left_angle_tmp[1][1]+left_angle_tmp[1][2]+left_angle_tmp[1][3]+left_angle_tmp[1][4])/5;

    //  send MPU6050_R_ADDR
    //  send start address
    Wire.beginTransmission(MPU6050_R_ADDR);
    Wire.write(MPU6050_AX);
    Wire.endTransmission();  
    //  request 14bytes (int16 x 7)
    Wire.requestFrom(MPU6050_R_ADDR, 14);

    //  get 14bytes
    AccX = Wire.read() << 8;  AccX |= Wire.read();
    AccY = Wire.read() << 8;  AccY |= Wire.read();
    AccZ = Wire.read() << 8;  AccZ |= Wire.read();

    // 取得した加速度値を分解能で割って加速度(G)に変換する
    right_acc_x = AccX / 16384.0; //FS_SEL_0 16,384 LSB / g
    right_acc_y = AccY / 16384.0;
    right_acc_z = AccZ / 16384.0;

    // 加速度からセンサ対地角を求める
    for(i=3; i>=0; i--){
      right_angle_tmp[0][i+1] = right_angle_tmp[0][i];
      right_angle_tmp[1][i+1] = right_angle_tmp[1][i];
    }
    
    right_angle_tmp[0][0] = atan2(right_acc_x, right_acc_z) * 360 / 2.0 / PI;	//pitch
    right_angle_tmp[1][0] = atan2(right_acc_y, right_acc_z) * 360 / 2.0 / PI;	//roll
    //right_angle_tmp[1][0] = atan2(right_acc_x, right_acc_y) * 360 / 2.0 / PI;

    //5値の平均値を取得する
    right_angle[0] = (right_angle_tmp[0][0]+right_angle_tmp[0][1]+right_angle_tmp[0][2]+right_angle_tmp[0][3]+right_angle_tmp[0][4])/5;
    right_angle[1] = (right_angle_tmp[1][0]+right_angle_tmp[1][1]+right_angle_tmp[1][2]+right_angle_tmp[1][3]+right_angle_tmp[1][4])/5;   
}

最後に

イカーの方々であれば、
「GPIO制御可能なコミュニケーションロボを別途作ったらよいのでは?」
とか
スマホで操作できる別機器にすればいいのでは?」
などと思うかもしれません。

もちろんその手段も当然ありだと思います。


ただ、特に非メイカーの人たちに
遠隔機器を操作してもらう上で鍵になるのは、
「接続しやすさ(トラブル回避)」

「操作コントローラの使いやすさ」
だと自分の経験から感じています。

例えば、Skype等のテレワークで良くある事なのですが
機器トラブルなどでうまく接続できない場合、
特に遠隔だと相手が近くにいないのでトラブル対応の誘導が難しい。
(トラブルが起きると、それがトラウマになってすぐに使われなくなってしまう…)

なので、それを避けるため、
遠隔通信は実績のあるOriHImeなどの市販品を使い、
手元部のみ個人製作物で拡張するという手段を取りました。 

更に、
「OrIHimeユーザーにとっては普段慣れた操作I/Fのままで拡張機器を操作できる方が
受け入れられやすのでは?」

という操作IFの親和性を試す意味もこめて、
ジェスチャーという既存コントローラをそのまま使えるスタイルを取ってみました。


モニター募集(緩く)

先日の「楽器演奏アーム」に加えて、
この「OriHime用ジェスチャコントローラ」
ニーズがありそうならば
追加開発/キット化も視野にいれてみたいと思っています。

もしご興味ある方、製作相談等があれば、
Twitterアカウント(@ogimotoki)へ直接DMを頂けると嬉しいです!

「家族のためのモノづくり」& 自己紹介 (2020/5更新)

f:id:motokiinfinity8:20200312003340p:plain

ブログを始めて2年。
最近になってTwitter等のSNSでフォロー頂ける方も増えてきて、活動に興味を持ってお声がけ頂ける方も増えてきたので、
ここで改めて自己紹介をさせて貰いたいと思います。

「家族や身近な人のためのモノづくり活動」
に興味を持って頂いた方にとって、参考になれば嬉しいです! 
 

自己紹介

■ 名前: おぎ-モトキ
 ・ twitter : おぎ-モトキ (@ogimotoki) | Twitter
 ・Youtube : おぎ-モトキ - YouTube
 ・ おぎやはぎの「おぎ」さんにそれなりに似ている


■ 家族構成 : 2児の父親
 ・ 妻 : 専業主婦、ゲーマ 時々 ピアニスト。 リアクション&ノリの良い関西人。
 ・ 娘 : 8歳、慎重派の恥ずかしがり屋。ゲームを通して人生勉強中。
 ・ 息子: 6歳、マイペースでクール、こだわり強いおもちゃ研究家。


■ 息子の障害について
 ・ 在胎24週で生誕した超低出生体重児(体重765g)
   生後2か月で水頭症と診断、シャント手術(脳~お腹にチューブ挿入)済。
 ・ 小脳低形成、中重度の脳性麻痺(失調型)
 ・ 身体面
  - バランスを取るのが難しく、6歳時点で座位保持/立位が困難。
  - 一方でズリバイは得意、屋内はずりずりと自分の意志で移動しまくる
 ・ 知的面
  - 知的遅れあり (現時点で1~2歳程度)、発語は困難。
   簡単なジェスチャーで意思は表現しようとしている
   - 好きなものへのコダワリが強く、パニック(号泣/叫び)を起こしやすい
 ・ 血液が止まりにくい病気あり


■職業
 2007年より大手電機メーカーにて民生黒物家電の組込HW開発を担当。
しかし、息子が障害を持って生まれてきた事をきっかけに、
「障がいを持つ子供の成長や生活に役に立つモノを作り関わっていきたい」
と思う気持ちが高まってきて、2018年6月にジョブチェンジを決断。
結果として、社内転職の形で「ロボティクス機器の研究開発業務」に異動し、
将来的に息子の手足の代わりをサポートできる様なロボット技術開発
を模索しています。


■個人活動
 障害を持った息子や家族の日々の困りごとを自分の得意な電子工作スキルを駆使して解決しようとする『家族のためのモノづくり』 活動に取り組んでいます。
息子用リハビリ機器、おもちゃ改造、息子用モビリティ等の自作・改造が中心。

 「本人の好奇心を引き出す遊び心 × スピード感× 日常使用」をモットーに、モノを通して子供達の「できる」「わかる」を引き出す体験をどんどん作ろうと奮闘してます。
 更に、息子や家族向けに製作したモノのSNS発信、展示会出展、療育園/支援学校での体験会を通して、自分以外の子供や家族にも届ける様な事も少しずつ頑張っています。


製作物一覧

2018年から始めた制作活動のうち、
以下のサイトに2019年での製作物をまとめています。
ogimotokin.hatenablog.com

また、2020年制作分の一部は以下の出展サイトをご覧ください。

ogimotokin.hatenablog.com


近々、過去の製作物をまとめるサイトを準備予定。



メディア掲載

① フジテレビ系列「めざましテレビ」 (2019/8/26 放送分)

~歩けない息子のため…”父の発明品”~
www.youtube.com


② Webコンテンツ Daily Portal Z (2019/9/16掲載分)

歩けない息子のために「発明」を続ける父の想い
dailyportalz.jp


毎日新聞Webサイト (2020/3/8掲載分)

脳性まひの息子のために「メロディー靴」や「じゃんけん専用義手」支援機器を自作で50個開発
mainichi.jp

f:id:motokiinfinity8:20200424200103j:plain
f:id:motokiinfinity8:20200424200126j:plain





展示会情報

Maker Faire Kyoto 2019 (2019/5/4-5)

・展示会での紹介文
makezine.jp

・プレゼンテーション

・公式ブログでも紹介頂きました
makezine.jp


Maker Faire Tokyo 2019 (2019/8/2-3)

・展示会での紹介文
makezine.jp


・公式ブログでも紹介頂きました
makezine.jp

Maker Faire Kyoto 2020 Online (2020/5/2)

・展示会での紹介文
ogimotokin.hatenablog.com

「家族のためのモノづくり」のきっかけ&想い

息子が4歳になった頃、
「この先、家族の「障がい」と向き合う上で、
果たして自分は父親として何ができるのだろう」

とぼんやり考えていました。

f:id:motokiinfinity8:20200313172329j:plain

自分は何のために働くのか、
何のためにものを作るのか、と
社会人10年目の節目で改めて自分を見つめ直しました。
自分のため?
家族のため?
社会のため?

そうだ、自分はと目の前にいる家族の未来のために働きたい。
それは単にお金を稼いで養うという意味ではなく、
自分の持つ技術を通して家族の抱える困りごとを解決したい。

生きていく上での日々の生活の様々な不便さを、
一人の父親として、
一人のエンジニアとして、
自分の持つ技術や関連するテクノロジーの力を組み合わせて解決に導きたい!

という想いにたどり着きました。

では、どんなテクノロジーが家族の未来に繋がるかを模索していく中で、
不自由な身体動作の代わりを出来るロボティクス技術
の可能性に魅せられ、
業務として息子の手足の代わりとなるロボット技術の研究開発にジョブチェンジする事にしました!


しかしその一方で、
企業での取り組みだけでは、息子の「ダイレクトな困りごと」を解決をするのは難しい事も感じていました。
特に固定費が高い大企業では対象母数が広い世界を目指したがる傾向があり、
息子の様に症例が少ない事例はビジネスとして成立しづらいためです。

更に、商品機器の開発スパンが最短でも1年以上かかってしまいますが…
子供の成長は著しい訳で、仕事として開発したものが、ほんとうにその時の子供に最適かどうか分からない。
その間に、息子はどんどん成長してしまい、本当に必要な時期に必要なテクノロジーを提供できない!

子供にとって大事なのは「今」なのです。



そう考えた結果、

「企業として難しい部分は、
個人でやればいい!」

という発想にいきつき、

特に息子や家族のダイレクトな困りごとを解決しようと、
個人でのモノづくり活動を始めました!

f:id:motokiinfinity8:20200313165126p:plain


それから2年で、約50個もの個人モノづくり開発を進めてきました。
作ったモノの数よりも
その頻度で試行錯誤(「作る」→「子供に使って貰う」→「改善する」)を繰り返してこれた体験そのもの
に価値があったのかなぁ、と思ってます。


障害を持っているが故に人にサポートして貰う事が多く、受け身になりがちな息子。
その息子の好奇心を掻き立て、
「自分の力でやってみよう」
という子供の意志
を楽しく引き出そうとするための工夫の形。
そして、市販品がうまく使えない部分は、
身近な人・支援できる人達がその子に合わせてカスタマイズ&アップデートして「我が子専用」にしてやればよい。

大量生産社会から個人最適社会へシフトしようとしてるこの世界において、
身近な家族・友人達で「その人のために」カスタマイズし合える
『当事者×エンジニア(メイカー)』による暖かい世界こそ、これからの個人が幸せに感じるポイントになると自分は信じています!


この2年間とにかく手を動かし続けて、
拙い技術も回数を重ねる事でノウハウに変わり、
最近ようやく息子や子供達の興味を引き出すモノを
イムリーに提供できる様になってこれた気がします。

また、これから少しずつですが、
息子向けに開発した技術ノウハウを他のお子様・友人に展開していく事も意識してやっていきたいと思っています。
もちろん、必要としてくれる人達に届けたいという想いもあるし、
その一方で、友人向けに開発したノウハウ・使い方・アドバイス
我が子向けにも良いフィードバックに繋がり、
良い循環ループが生まれることも分かってきました。




モノやテクノロジーだけですべての困り事を解決する事は
現時点ではできないかもしれないけど、
その子に合わせた工夫をすれば何とかなるかもしれない!
そう思える機会を重ねる事で、
不安感を解消し、未来を明るく前向きにとらえる事ができる!

そのために自分はモノを作り続けていきたいです


これからも頑張って&楽しく子供達の「できる」を引き出していくモノづくりをしていきたいですし、
そういう活動に興味のある方にとって、
本ブログなどが何か良い影響に繋がればとても嬉しいです!


※本自己紹介の記事に対して、2020/5/1時点で15個の星を頂いていたのですが、URLを修正した際に不手際で消してしまった様です。(頂いた方大変申し訳ありません)

f:id:motokiinfinity8:20200504011734j:plain

一旦、自分アカウントで当時の個数分を更新させていただいておりますので、ご容赦頂けますとありがたいです